PR

 実際、その効果はシャープの業績に現れています(Tech-On!関連記事)。シャープは、2012年3月に台湾Hon Hai Precision Industry社(通称Foxconn)と資本・業務提携することで合意しています。そして2012年7月には、シャープの液晶パネルの生産工場である堺工場はFoxconnとの共同運営になり、Foxconnがパネルの引き取りを始めたことで、シャープの大型液晶工場の稼働率を高水準に維持できるようになりました。このことが大きな原動力になり、シャープの液晶部門の業績が改善します。同液晶部門の2012年度第3四半期の営業損益は117億円の赤字でしたが、その赤字額は同年度第1四半期(4~6月期)の634億円、同年度第2四半期(7~9月期)の520億円に比べると大幅に減少しています。

 もっとも、シャープとFoxconnの関係は難しい側面も持ち合わせています。2012年3月に合意した資本・業務提携では、シャープがFoxconnを引受先とする第3者割当増資を実施し、2013年3月26日までにFoxconnが670億円を拠出することになっていました。しかし、現時点ではまだその払い込みはなされていないようです。その一因として、早期に両社のシナジーを結集したいFoxconn側と、「乗っ取り」を警戒するシャープ側の溝が埋まらない、といった見方も出ています。両社の膠着状態を裏付けるように、シャープが韓国Samsung Electronics社から100億円程度の出資を仰ぐ方向で検討が進んでいるもようです。

 ここから先はセミナーのお知らせです。いかにEMS/ODM企業と最適な距離感を保つか。このバランスが国内製造業の命運を左右する時代が訪れる中、日経ものづくりでは、日本の製造業が海外を中心とするEMSやODM企業とどのように付き合っていけばよいかを探るためのセミナー「EMS/ODMとどう付き合うか」を2013年3月8日(金)に開催します。基調講演として、Foxconn特別顧問を務める中川威雄氏(ファインテック代表取締役社長)にご登壇いただきます。この他、電子機器の中核部品を提供する海外サプライヤーの代表として、タッチパネル大手のTPK社からPresident and CEOのTom Sun氏にもご講演いただきます。同氏は、昨今の絶好調な事業状況を踏まえて、2013年以降の同社の勝ち残り戦略を披露します。Apple社のタブレット端末「iPad mini」向けのタッチパネルを供給するTPK社のトップであるTom Sun氏は極めて多忙なこともあり、日本で同氏の講演を聴講できる機会は決して多くありません。非常に貴重な機会と自負しております。詳しくは下記の告知をご覧ください。