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②豊富なバリエーションを提供
 味千ラーメンが中国の店で提供している商品も日本の店と違う。ラーメンについて言えば、基本のスープと麺は見た目では同じようだが、トッピングが大きく異なる。中国人の嗜好に合うようなさまざまな種類のトッピングを提供しているのだ。

 例えば、麺の上に大きな皮付きの海老を数尾トッピングした「エビラーメン」。皮付きのエビ、とくに有頭エビは見た目で形が良いだけではなく、脳みそが入っているので、むきエビよりおいしい。しかし、皮をむくときに手が汚れるといった理由で日本では敬遠されがちなのか、日本の店ではあまり見かけない。中国の店では客は平気でむいて食べている。これは習慣の違いだ。

 さらに、ラーメン以外の日本食メニューも数多く提供している。日本でのラーメン店のメニューと言えば、チャーハン、焼きギョーザ、定番の炒め物が主流だが、中国では、それより、かなり多くの種類の料理が提供されている。日本の居酒屋やファミリー・レストランのように、すしや焼鳥なども提供している。さらに、人気に応じて品ぞろえを変えるといった配慮もしている。同じメニューだけでは、美味しくても、飽きられてしまう恐れがあるからだ。

有頭エビが載せられたラーメンのメニュー写真

③本質の味を守る
 しかし、実際に食べてみれば、日本の店と変わらない部分もあることが分かる。トッピングやサイドメニューの種類がどんなに多くても、また店舗の形式がいかに違っていても、看板メニューであるラーメンの味は、日本とあまり変わらないと個人的には感じている。トッピングに違いはあっても、麺とスープの味のバランスはしっかりと守られているではないかと思われる。つまり、日本のラーメンの特徴、言い換えれば、ラーメンの本質であるスープの品質をきちんと守っている。もちろん、味は絶対変えられないものではないが、長い時間をかけて作り込まれた日本のラーメンの味は中国人にとっても魅力があるのだ。

 ラーメンの味以外にも味千ラーメンが日本と変えていないものがある。日本式の丁寧なサービスと店舗の清潔さだ。現地の友人に聞いてみると、ほとんどが「好吃」(Hao Chi。おいしいの意味)と言って、味が気に入ると同時に、日本式の丁寧なサービスと店舗の清潔さに感心しているようだ。中国の一般的なレストランでは、サービス面はなおざりにされがち。おもてなしと言われる日本のサービスは、ラーメンの味以外に、もう1つ守るべき重要な“味”だろう。