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 前回、テレビを扱ったが静止画の話で終わってしまった。いやー、奥が深い。今回は動画という面から考えていこう。動画に絞っても、まだ足りない。ここでは芝居を話題にしよう。

 お芝居。王国貴族がパトロンとなる上流階級向け芝居と木戸銭を集める庶民向け芝居がある。正と俗である。日本では正が能狂言、俗が歌舞伎。もっとも、能も元は俗。歌舞伎も現在では成り上がり、正に近くなっている。成り上がりがあれば、新たな俗が生まれる。この変化を加速するものがメディアの変化である。

 芝居はお客を集めて興行する。同様の興行体系をとるものが映画である。ただし、芝居では役者が毎回演じる必要がある。それに対し、映画では撮影時に演じれば後は寝ていてもお金が入る。その意味で役者にとって大きな変化であった。同時に、実興行では規模が縛られる。記録するだけでなく、コピーができる映画は無限に規模を拡大できる。その意味で、映画俳優は知名度が高く、かつ実入りが良い商売であった。同時に旅回りの芝居一座が大きな打撃を被った。