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通信は正常かセキュリティーに不安はないか

 無線は手軽に使うことができる技術ですが、産業用の通信では、信頼性とロバスト性が求められるため、幾つかの注意点があります。無線を使用するときに、気をつけなければならない点は以下の通りです。

1.通信が正常に行われているかの確認
(a)周波数帯の干渉、混信
(b)障害物による影響
(c)通信時間の遅延
(d)機器のトラブルによる影響
(e)機器の移動時に適切にローミングが実行されているか
2.セキュリティーの不安の解消
(a)通信データを勝手に見られていないか
(b)勝手に通信に割り込まれていないか

 このような注意点は、インターネットとか無線機器のベンダーから得ることができるので今回は詳しく触れませんが、例えば、通信が正常に行われているかを確認するため、無線を導入する前に、現場にて無線の使用状態をあらかじめチェックすることが必要です。また、新しい無線がいつ使用されるか分からないので、適宜チェックを継続するようにしてください。また、セキュリティーを保つために、暗号データを使用するとか、VPN(Virtual Private Network)を使用するといった考慮も必要です。

 さらに、無線が不得意なアプリケーションもあります。特に、以下のようなケースでは、現状は有線を使用した方が安心でしょう。

1.高速応答が求められているアプリケーション
2.現場の物理的環境が変化する可能性がある場所。予期しない障害物などが出てくる可能性がある場所
3.無線通信で使用する帯域について、周囲の環境が把握できない。また将来はどうなるのかを管理できない

 無線は多くのメリットがある技術ですが、オープンな技術として使われたのは、最近になってからです。したがって、工場内でもまだ、ある限られた分野での採用にとどまっています。今後、ベンダー、ユーザー、エンジニアリング会社が無線の制約事項を理解して採用を進めることで、無線のメリットと同時に、注意すべき点もよりはっきりしてくるでしょう。その結果、工場内のネットワークがより柔軟に構成・運営できるようになってくると考えられます。