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 現行のHDTV放送を上回る高精細映像を用いた次世代テレビ放送の動きが、国内で本格化している。現在の大画面テレビで一般的な解像度であるフルHD(1920×1080画素)の4倍となる4K×2K(3840×2160画素)映像や、同じく16倍となる8K×4K(7680×4320画素)映像を放送する取り組みだ。(関連記事「超高精細映像『4K×2K』」)

 2013年5月には、放送事業者や通信事業者、大手エレクトロニクス・メーカーなど21社が4K/8K放送の普及推進を目指す業界団体「次世代放送推進フォーラム(略称:NexTV-F)」を設立した。日本放送協会(NHK)と民放キー局5社、NTTやKDDIなどの通信大手、ソニーやパナソニックなどエレクトロニクス大手が協力。4K/8K放送の早期実現に向けて、送受信の規定や技術仕様を検証し、試験放送の環境整備を手掛ける。

IT戦略のロードマップをオールジャパンで

次世代放送推進フォーラムが6月17日に開いた設立発表会には、関連業界の経営トップがずらりと並んだ。
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 次世代放送推進フォーラムが同年6月17日に開いた設立発表会に出席した柴山昌彦・総務副大臣は「IT戦略のロードマップを、オールジャパンで推進していただく」と、安倍政権が打ち出した成長戦略の一翼となる取り組みへの期待を語った。同フォーラムは、総務省の「放送サービスの高度化に関する検討会」がまとめたロードマップに沿って活動を進める。

 ロードマップでは、4K/8K映像を用いた試験放送を段階的に実施することを明記している。サッカーW杯のブラジル大会が開催される2014年には4K放送、リオデジャネイロ五輪が開かれる2016年には8K放送の試験放送に着手。東京都が立候補している五輪の開催年である2020年に本放送の開始を目指す。

 総務省の検討会で座長を務め、次世代放送推進フォーラムの理事長に就任した東京大学の須藤修教授は設立発表会で、4K/8K放送の取り組みが「日本の産業に波及効果をもたらす。次のテレビの標準を作ることは国際貢献でもあり、日本の元気につながる」と語った。

 同フォーラムの副理事長には、NHKの松本正之会長、日本民間放送連盟の井上弘会長(東京放送ホールディングス会長)、ソニーの平井一夫社長兼CEO、NTTの片山泰祥副社長が就任。設立発表会では理事長や副理事長がひな壇に勢揃いし、関連業界横断で4K/8K放送に本腰を入れる姿勢を演出して見せた。