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 それが平準化である。都内は車より電車が便利。着るものは「誰もがユニクロ」と見えるほど。さらに、省エネ名目でネクタイも存亡の危機。スーツも消え去る運命かもしれない。「誰もが一緒」は一つの理想。その方向に社会が移ろえば、目立ちたい方も出てくる。他人との差別化、人の業。

 女性はバッグ、世界でも稀なルイ・ヴィトンの普及率を誇る日本。一方、男性は時計。それも、防水、パーペチャル・カレンダー、トゥールビヨン。男が愛する複雑機構。工業品とみれば、どれもエレクトロニクスには敵わない。10万年に1秒も狂わない電波時計やGPSは置いても、クオーツ時計は月差数秒、メカは日差数秒。

 精度ではない。所有していることが価値。ラフな服装の腕に巻かれた高級時計。これが自慢である。だから、時計のサイズも大きくなる。これでスイスは復権。加えて、アジア産の安いクオーツ時計に押されて、日本の時計メーカーも戦略変更。エレクトロニクスの道をひた走るメーカー、メカ回顧のメーカー、両方の技術を融合させる戦略のメーカー。