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 メカ時計では、シースルー・タイプもある。テンプの動きが見える時計である。微細化がもたらした低コストと高精度、人の理解を離れてきているように思う。拍動に同期したメカの動き、人に分かりやすいメカニズムの時代に時計は入ってきている。

 そして、もう一つ。日本を中心に半導体化することで壊れにくい製品を作ってきた。確かに、クオーツ時計は10年たっても電池さえ交換すれば当初の精度を保っている。しかし、それを子孫に引き継がせることはできない。20年後、交換用の電池や電子部品はあるのか。しかし、既に数十年に渡って機械式時計を作ってきたメーカーは、父親の形見の時計を修理してくれる。ただし、継続的に動かすには数年ごとのオーバーホールが必要である。

 10年持つ信頼性、これが日本の工業品の美点。一方、数年ごとのオーバーホールと世代を越える継続性の提供。物からサービス、売り切りから囲い込みへ、時代の鍵が回り始めている。どうです。自動車の未来を暗示しているでしょう?