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 ここまでエレクトロニクスの社会生活への影響を考察していきた。触れずにいられないのは電気炊飯器である。江戸時代は米本位制。米の石高で領地を測り、給料は米で払われた。米は日本人の魂とも言われる。もっとも米の歴史は江戸時代より古い。米、これは大和の象徴。「和」、禾編に口。米を皆で食べるとこと。それが和である。鉄と並んで歴史を作ってきたものが米である。

 米を自動調理してくれる機械が電気炊飯器である。ジャポニカ米と呼ばれるが、日本のコメは短粒種、東南アジアはインディカ米と呼ばれる長粒種。炊飯器は正に日本独自のイノベーションである。

 技術的な価値は置いても、社会的な影響が大きい。まずは専業主婦の生活を一変させた。東芝が昭和30年頃に電気式炊飯器を発売した(同社サイトの関連情報)が、タイマー付きであった。ぜんまいの巻き戻しを利用した単純なタイマーである。しかし、このお陰で亭主や子供より主婦が1時間早く起きる必要は無くなった。

 1980年代には、コンピュータが搭載され電子ジャーと呼ばれるものに変わった。タイマーは液晶になってセットしやすくなったばかりではなく、炊き加減や混ぜご飯などの調理メニューを選べるようになった。