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シリコンバレーの「場」に学ぶ

 これら二つの会社に共通するのは、環境の変化を読み取る力と、それに対応するスピード感です。これらを生み出す構造をどうやって手に入れたらよいのでしょうか。

 一つの組織の中だけ、それも技術者は技術分野だけ、マーケッタ―はプロモーションだけを見て、与えられた業務だけを行っていては、こういう「感覚」は身に付かないと思います。いくら頭で考えても、狭い範囲の経験や情報、知識だけでは大きな環境の変化も読み取れないでしょうし、自分の経験の範囲で前例に照らし合わせているだけではクリエイティビティーは得られません。ところが、今まさに我々に求められているのがそういった今までの自分の枠を超えて進化する能力だと考えています。

 次から次へと新しいビジネスが生まれる場としてみなさんがよくご存じのところがシリコンバレーです。GoogleやApple、Facebookなどの例を出すまでもなく、今でも新しいITサービスが次々と生まれていることはみなさんよくご存じでしょう。

 ITだけではありません。あっという間に電気自動車ベンチャーが数十社も出現するのがシリコンバレーです。その他にも、バイオやエネルギーなどの新しいビジネスが生まれています。

 シリコンバレーのプレーヤーは技術者だけではありません。投資家、エンジニア、経営者、会計士、デザイナーなどのあらゆる分野の人びとが、シリコンバレーがまるで大きな一つの企業のように交流し、移動し、コラボレーションしています。私はシリコンバレーの力の源泉が、このあらゆるものが流通する「場」の力にあると感じています。

 シリコンバレーでは、早朝からカフェで多くの人々が情報交換しています。通りすがりに話をしたり、パーティーで転職の相談をしたり、ときにはエンジニアが枯れた技術に関しては他社の絵知り合いのエンジニアに教えを乞うような場面も見られます。