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 現実回帰の一つはサイズである。見ることと持ち運ぶことを両立させるサイズの問題が急浮上している。簡単に言えば、時計かスマホかタブレットかという問題である。画面は大きい方が見やすいが、持ち運びにくいという問題である。同時に時計は常時身に付けることができるが、表示できる項目に限りがあるという問題でもある。

 解決法はPAN(personal area network)である。人は用途によって大画面、書籍サイズ、手帳サイズ、時計サイズを使い分けたい。入力も、キーボード、タッチパネル、音声入力などを切り替えたい。そうなると、スマホを軸に、たとえばBluetoothで表示、入力デバイスをネットワーク化したい。これがPAN化である。
 実際、スマホから時計、眼鏡にダウンサイジングが進むと喧伝されている。“表”は時計、眼鏡かもしれないが、“裏”ではスマホが通信、記憶、処理を支えることになる。スマホは健在である。もっとも、スマホはモバイル・ルータになり下がってしまう。

 人は見えるものしか評価できない。だから、時計の時代、眼鏡の時代と騒ぐことになる。それは、見えないものをブラック・ボックスとして扱うことになる。使い方は分かるが、その仕組みを知らない人の増加である。知らないのは消費者だけでなく、設計し、制作し、販売し、サービスをしているプロも知らない。もう一度、ベルの電話から現在のスマホまでの道程を振り返り、人々に伝えていく頃合いになったように思う。