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世界は2乗でできている 自然にひそむ平方数の不思議、小島寛之著、945円(税込)、248ページ、講談社、2013年8月
世界は2乗でできている 自然にひそむ平方数の不思議、小島寛之著、945円(税込)、248ページ、講談社、2013年8月
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 「フェルマーの最終定理」で知られる17世紀フランスの数学者フェルマーも、2乗に関する定理を残している。本書では、「4で割った余りが1であるような素数は、必ず2つの平方数の和で表せる」という「2平方数定理」と、「すべての自然数は4個の平方数の和で表せる」という「4平方数定理」を取りあげている。定理自体はシンプルでも、その定理が本当に正しいのか、なぜそうなっているのかを証明するのは至難の業である。著者の小島氏は、彼の死後に完成された証明方法を紹介し、定理や予想を証明するために、新しい数学的な手法や概念や世界観が生み出されることを述べている。

 評者(私)が、「え~、なんで?」と唸ってしまったのは、バーゼル問題の解である。

 バーゼル問題とは、「平方数の逆数の無限和の値は」という問題だ。式で表すと、次のように書かれる。

  1/12 + 1/22 + 1/32 + 1/42 + … = ?

 スイスの数学者オイラーは1735年にこの問題に答えを出した。それは、π(パイ)2/6 という値だった。平方数の逆数をいつまでも足しつづけると、円周率の2乗が現れるというのだ。どうしてなんだろう。なぜ円周率が現れるのか。しかも2乗とは…。