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自宅の建設資金を基に、ベンチャー企業の創業に踏み切る

 後藤氏は、2010年7月に約10年間勤めたIT系ベンチャー企業を退社し、創業に向けた準備に入った。2011年2月にグラモを資本金500万円で創業し、いよいよ自分が考えた発明を基にした製品を世に問うことになった。創業時のグラモは、埼玉県新座市の自宅にオフィスを構えた。

 グラモとしての最初の製品であるiRemoconを広く知らせることが事業成功のポイントになると考えた後藤氏は、いろいろな場で、iRemoconの優れた商品性を訴えた。例えば、ベンチャー企業に事業資金を投資する“エンジェル”と呼ばれる篤志家やベンチャー企業に詳しい個人やベンチャーキャピタル(VC)などの専門家が集まる場に積極的に顔を出し、iRemoconの独自性を説明した。

 例えば「innovation Weekend」と呼ばれる、ベンチャー企業創業のアイデアを競う有力イベントに参加し、後藤氏は優勝した。innovation Weekendは、IT企業のサンブリッジ(東京都渋谷区)などの数社が主催する一連のイベントで、後藤氏が優勝したのは2011年9月に開催されたinnovation Weekend“ピッチコンテスト”だった。そこで優勝したことで、後藤氏はいろいろな企業・人から注目されるようになった。このイベントでは「iRemoconがGPSと連動したりする点が評価され、さまざまな可能性を持つ点が高く評価されたことがうれしかった」と振り返る。

 2011年9月に開催されたinnovation Weekendでの優勝によって、後藤氏は、その年の12月に開催される「innovation Weekend Grand Finale2011」への参加資格を得た。同氏は、このGrand Finale2011でも優勝し、創業したばかりのグラモという会社とiRemoconという製品の存在を広く知らせることに成功した。

 同時に、後藤社長はオープンイノベーションを進める姿勢を採り、iRemoconのコマンド仕様を公表した。iRemoconのユーザー自身がiRemocon向けの独自のソフトウエアを開発できるようにと、仕様を公開するなどの決断を下した結果、第三者がiRemoconの使い勝手を改良できる環境を整え、潜在的な支援者を増やすきっかけにできた。