日本の中で一周できるのは九州しかないですから。見事にきれいに一周して、真ん中を走る線もあって、というように良い形で線路があるところは九州しかないですよ。しかも海に囲まれた島になっている、そういうところってありそうでないんです。

 唐池さんは以前、鉄道営業を担当していたときに、最初に「ゆふいんの森」「あそBOY」っていう観光列車や、日韓高速船の「ビートル」などをつくったんですよ、その3つは唐池さんがネーミングも全部自分で決めて。そのときに絶対「九州一周の旅ってあるよね」って思ったはずです。自分が部長くらいの立場ではできっこないけれども、社長になればできるかもしれないと思ってたでしょうね、きっと。

――偶然というか、必然だったのですね。

水戸岡氏:だから唐池さんは「おーっ」と思ったでしょう、私と初めて九州一周の旅の話をしたときに。「俺と同じこと考えるのか水戸岡」って。私の“アラウンド・ザ・九州、大鉄道時代が来る”っていう企画書は唐池さんは見ていないし、知らないはずです。そのときの担当部長は他の人ですから。

 でも、お互い何となく温めていたことではあったと思います。なぜそう言えるかというと、新幹線を走らせる前から、九州ではたくさんの急行を走らせて、観光列車を走らせて、その観光列車が多くの人に賛同を得て、JR九州の鉄道の旅に多くのファンがついていたからです。その中でも最も大きなプロジェクトとして、最後は豪華寝台列車しかないよね、という話にはなりますよね。

 ただ、決めたときは唐池さんも多分半信半疑だったと思います。そのあと、タイからシンガポールに行く豪華寝台列車で唐池さんが1泊2日の旅をしてこられたんです。帰ってきたらすぐに「水戸岡さんやっぱりこれはすごい、絶対やろう」と、豪華列車の旅がいかに心地良いものかを力説されましたね。もう最高だったと、今までのどこか自信のないしゃべり方ではなくて、これは最高の旅を実現できるものだからきちんとつくりたい、って言い出したんですね。それからものすごい勢いで、プロジェクトが進むようになりました。

■変更履歴
掲載当初、ななつ星in九州の予約受付期間の第3期を2013年4~6月としましたが、正しくは2014年4~6月です。同じく、第4期を2013年8~11月としましたが、正しくは2014年8~11月です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2014/01/15]