
久保田博南の「医療機器トレンド・ウオッチ」
目次
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経産省発・事業化推進のためのガイドブック
本コラムでも使用したことのある「追い風」との表現に加えて、今回はさらに「後押し」とも言えばよいだろうか。既に衆知となっている経済産業省の「課題解決型医療機器等開発事業」では、それが目途としてきた「事業化支援」に応える成果が出てきつつある。同事業こそ、その後押しの「風力源」の代表格ともいえるだろう。
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現代版ヘルスケア機器の解説書から見えるもの
“金の卵”の早期事業化への提案
「ヘルスケア」に特化した機器開発の現況が書かれている書籍『パーソナル・ヘルスケア』(NTS社、2013年10月23日刊)が発行された。これまで個別に扱われていたセンサ関連のテーマを、ひとまとめにした総集編的な意味を持つ。
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医療機器産業参入へのケース・スタディ
成功企業が秘策を公開
このところ「追い風」との表現が目立つ医療機器産業界。しかしながら、個々の関連企業の実態は千差万別であり、具体的事例がつかみにくい。2013年10月1日に発刊された『医療機器への参入のためのスタティブック』(薬事日報社刊)は、それぞれの企業目線からの実例集として注目される。
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時代は、非接触・非侵襲モニタリングへ
生体情報モニタの歴史は、かれこれ50年になる。当初は考えてもみなかった「非接触センシング」という手段だが、ここにきて俄然、現実性を増し、それは同時に新市場開拓への道にもつながりそうな勢いがある。
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医療機器の基本回路、温故知新――その2
前回のコラムでは、差動増幅器の発明者が英国のブルームレインであることに言及した。医療機器の基本回路としてもう一つ注目すべき技術が、フローティング方式に関わる発明だ。今回のコラムでは、同技術について現時点で判明している事実に関して記しておきたい。
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医療機器の基本回路、温故知新
当コラムの主たる使命は、最新の医療機器の動向を俯瞰することにある。その主旨の源泉ともいうべき基本回路について、あまり知られていない事情についても触れておきたい。夏休みに一服する意味で耳を傾けていただくのも、趣があるかもしれない。
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スマホ向けパルス・オキシメータが呼ぶ新たな議論
パルス・オキシメータもここまで来たのか、というのが第一印象だ。米Masimo社がインターネット販売している「iSpO2」という製品の広告を見て、早速、注文してみた。
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行け行け、生体情報モニタ
前回のコラムでは、生体情報モニタを主題にしたワイヤレス化の動向を述べた。まさにこの流れに沿う、新たな技術を取り入れたモニタをPhilips社が発売した。まず、その特徴などについて触れておきたい。
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どこへ行く? 我が国の医療用テレメトリー
本コラムでは、既に数回にわたりワイヤレスによる生体情報モニタなどの動向を述べてきた。ここでは、その後の動きについて追跡しておく。
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「加速度センサ+ジャイロ・センサ」の効果やいかに?
加速度センサを人体に装着する状況下においては、非接触センサというより間接接触タイプと表現すべきかもしれない。今回は、この加速度センサに角速度センサ(ジャイロ・センサ)を加えて人体の活動エネルギーをより精密に算出可能とした装置について紹介したい。
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遠隔センシング方式、世界初の商品化
非接触モニタリングからさらに一歩進んだ理想的な技術がある。“非接触”とか“無接触”というより、完全なる遠隔測定というべきで、最近になってようやく商品として実用化された。
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続・介護用途の非接触モニタリング
「睡眠の質」まで分かるのか?
前回示した非接触モニタリング技術の例をもとにして、その技術から得られるアウトプットについて考察してみたい。
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介護用途の非接触モニタリング
介護用の生体情報モニタリングは、非接触または遠隔測定という要件が重要視される。特に、医療用との根本的な違いがこの点にあり、非接触技術の開発が急務の分野だ。
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非接触モニタリングの現状紹介
生体情報モニタや健康関連機器における計測技術の中で、非接触または遠隔測定について、数回にわたり現状分析やその動向について探ってみたい。本来、患者・被介護者・健康な人を問わず、生体情報の収集が非侵襲かつ非接触で可能ならば、被測定者にとっても望ましい状況になる。この種の技術は、ニーズが高い割に研究・開…
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商品戦略としてのワイヤレス化
パラメータ別に見た製品の動向
これまで数回にわたり、生体モニタや健康関連機器についてのワイヤレス化の状況を断片的に述べてきた。今回は、これらの機器についての現況や動向を俯瞰しながら、将来への展開について追記し、この分野での商品展開を予測してみたい。
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ワイヤレス化、日本の現状分析
前回のコラムでは、生体情報モニタにおけるワイヤレス化の発想が日本にあったことと、現時点での市場の動向に関して報告した。引き続き、我が国では医療機器・健康機器などのモニタリング分野において現況がどうなっているのかを俯瞰してみたい。
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ワイヤレス化の源流は日本から
あるいは、この意外な事実を知って、驚く方が多いかもしれない。ワイヤレスでにぎわっているこの世の中だが、医療機器の世界では、40年近くも前からこの技術の先取りが始まっていた。しかも、それを先導したのは我が国の医療機器メーカーたちなのだ。
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続・米国、ワイヤレス化への意気込み
前回のコラムでは、2012年10月にFCC(連邦通信委員会)が発効したMBAN(医療用生体信号領域通信網)についての近況を報告した。今回は、その具体例を示すことを目的として、米国における生体情報モニタの動向に焦点を当てたい。
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米国、ワイヤレス化への意気込み
最近のITあるいはICTの広がりは、医療機器産業界にとっても例外ということにはならない。というより、医療はそれらの中心的かつ重要なプレイ・ゾーンの一つともいえる
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新規参入への突破口となるか
薬事法の一部改正省令で、“最大の障壁”がなくなる
2012年8月30日付の「薬事法施行規則の一部を改正する省令」(厚生労働省令第120号)は、医療機器業界には、グッドニュースとして受け止められている。2005年4月の薬事法改正以降、医療機器産業への新規参入にとって最大の障壁となっていた規制が緩和されたからだ。