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数学の知見を基に検出アルゴリズムが進化

 Leap社のジェスチャー入力装置も同様である。ジェスチャー入力技術にはさまざまな手法がある。中でも、主流になっているのは、物体で反射した赤外線をCMOSイメージセンサーで捉えることで動きを検出する「TOF(time of flight)」方式と、物体までの距離を測定できる撮像素子の一種「距離画像センサー」を用いる方式の二つである。

検出装置を手にするLeap社 CEOのMichael Buckwald氏
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 Leap社のジェスチャー入力技術では、このうちTOF方式を採用している。検出装置に内蔵する主要部品は前述の通りにCMOSイメージセンサーと赤外線LEDで、ハードウエアには大きな工夫はない。高精度の動き検出を実現するカギは、同社の共同創業者でCTO(最高技術責任者)のDavid Holtz氏が開発した動き検出アルゴリズムにある。22歳で数学の博士号を取得した同氏が編み出した「ソフトウエア処理の負荷が軽く、精度の高い」動き検出アルゴリズムが技術の生命線だ。

 要素部品の小型化や機能向上によって、開発者向けに配布していた試作品は配布開始から1年ほどで大きさが1/25程度になった。動き検出モジュールは、今ではノートパソコンに組み込めるサイズになっている。Leap社の共同創業者でCEOのMichael Buckwald氏は、「センサーの性能向上が進めば、さらにモジュールを小型化することも可能だ」と話す。

 ソフトウエアも改良を続けており、発売後の半年ほどで9回にわたる機能強化を加えた。最新版のソフトウエアでは、検出した手や指をモデリングする機能を実装した。従来は、検出装置に対して垂直方向に物体が重なっていると動きを検出できないことがあったが、最新版では手の形状を推定する処理を加えることで重なった手や指の動きも検出できるようにしている。

 Leap社はこうした改良を進めることで、専用の動き検出装置だけではなく、さまざまな機器にジェスチャー入力を導入していくことを目指している。例えば、スマートフォンやタブレット端末、デジタル家電、車載機器などである。既にモバイル端末や車載機器の開発企業とさまざまな議論を重ねているという。