「2014年の半導体/エレクトロニクス業界を占う【業界動向編】」をテーマに、専門性や立場の異なる複数の識者がを論じる今回の「SCR大喜利」。2014年、どのような点に着目して大きなインパクトを及ぼす可能性がある情報を収集・分析すべきか、IHSグローバル Technology 日本オフィス代表 主席アナリストの南川 明氏を回答者として招き、以下の三つの質問について聞いた。
IHSグローバル Technology 日本オフィス代表 主席アナリスト

1982年からモトローラ/HongKong Motorola Marketing specialistに勤務後、1990年ガートナー ジャパン データクエストに移籍、半導体産業分析部のシニアアナリストとして活躍。その後、IDC Japan、WestLB証券会社、クレディーリヨネ証券会社にて、一貫して半導体産業や電子産業の分析に従事してきた。2004年には独立調査会社のデータガレージを設立、2006年に米iSuppli社と合併、2010年のIHSグローバル社との合併に伴って現職。JEITAでは10年以上に渡り,世界の電子機器と半導体中長期展望委員会の中心アナリストとして従事する。定期的に台湾主催の半導体シンポジウムで講演を行うなど,アジアでの調査・コンサルティングを強化してきた。
【質問2の回答】何と言っても高価格スマートフォンの急減速とインバータの急成長
高価格スマートフォンが急減速し始めたが、これによりNANDスラッシュメモリーの需要も減速して需給バランスが崩れてきた。2013年はメモリー価格高騰により、半導体市場はプラス成長した。2014年の半導体はメモリーの低成長を前提に予測する必要がある。
注目は各国から出されるエコ規制によるインバータ機器・モジュールの急成長。日本でも2015年から産業用モーターの国内省エネルギー基準IE3が導入される予定であり、成長が加速することは確実だ。