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 前回、アーステミア社長の森岡謙仁氏は、継続的にイノベーションを起こすには新製品/新サービス開発をするだけではなく、業務改革を遂行するためのグローバルなマネジメント技術をしっかりと身に付けた上で、「意識改革」「仕事改革」「組織改革」「経営改革」の4つの改革に踏み込むことが重要と説く。加えて、夢を描く能力が備われば、かなり高い確率で継続的にイノベーションを起こせるようになると指摘する。(聞き手は、荻原博之=日経テクノロジーオンライン)

――事業を、会社を、社会を変えていくのがイノベーションだとすれば、夢のないところからはイノベーションは生まれないような気がします。特に、日本の製造業の経営者が夢を語らなくなってきているのは気掛かりですね。その一方で、米Google社のお話もありましたが、海外の企業は夢を語るのが上手です。

アーステミア社長の森岡謙仁氏

森岡氏:実は今、米国を中心に、昔のSFの世界を現実のものにしようとする事業や産業が注目を集めています。これは、従来の自動車産業とか電機産業とかいった枠組みでは捉え切れない、さまざまな産業が交わり融合するものです。それを私は「SF現実化産業」と呼んでいますが、この夢のある産業に、とりわけ先進国が世界的な不景気の打開策として期待しているわけです。米国カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事が、Google社が本社を置く同州での自動運転車による公道実験を後押しする法案に署名したのは、まさにこうした動きを象徴する出来事の1つといえましょう。

 私たちが今生きている21世紀においては、製造業が取り組むプロジェクトのスケールは20世紀と比べものにならないほど大きいとお考えください。1つの業界にとどまってちまちまと補助金をもらうような発想ではなく、複数の業界と連携して社会を変えていくくらいの夢を描く必要があります。あのスティーブ・ジョブズがそうだったように。