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 朝の出がけにスマートフォンを手に取ると、「要充電マーク」が表示されていて、あわてることが時々ある。帰宅時にクレードルにきちんとスマホが置かれていなかったからだ。ガラケー(フィーチャーホン)並みに、数日間は、電池がもって欲しい。

アクセス記事ランキング(2/3~3/3)
エネルギー
1 話題の新型電池「battenice」の正体
2 雪を味方につける旭川市のメガソーラー
3 【動画で見る】これが新原理2次電池「battenice」のデモの様子だ
4 <第3回>パナソニックの教訓
5 スマホを30回充電できる、非常用のMg空気電池が登場
6 南より西向き有利――米国の太陽光発電の「意外な事実」
7 木製架台を使った住友林業の太陽光発電所
8 埼玉県東松山市、メガソーラーの隣にブルーベリー
9 「我々は開発の在り方を大きく変えなければならない」
10 <第4回>耐候性の設計にこだわる三菱電機
11 屋根を守る北九州・ひびき灘のメガソーラー
12 <第14回>自律飛行の点検ヘリコプターの開発から、合格率50%の秘訣まで、中部電気保安協会・橋本氏(下)
13 太陽光発電協会が2030年までのビジョンを改定、3段階を経て進化
14 住宅用太陽光発電の設置コストは下落続く、新築は40万円切る
15 <第2回>太陽光パネルの老舗・シャープの強み
16 kWとkWhとは
17 富士電機、太陽電池セル事業から撤退
18 経産省、太陽光買取価格の議論開始、システム価格5000円/kW低下、設備利用率13%に
19 <第2回>日本が世界に先駆けたプロジェクトボンド
20 <第15回>「許可手続のワンストップ化などで、農山漁村地域への再エネ導入を円滑に」、農水省・信夫氏(上)

 スマホ向けの新電池への期待ばかりではないだろうが、日経テクノロジーオンラインの読者の方も新しい電池への関心は高いようだ。実際、スマート社会を実現するエネルギー技術の情報をお届けする「エネルギー」サイトに投稿の記事中で、直近1カ月間(2014年2月3日~2014年3月3日)でアクセス数が最も多かったのは、新しい電池を紹介した記事だった。そのタイトルは、話題の新型電池「battenice」の正体である。この電池は、日本マイクロニクスが、グエラテクノロジーと共同で開発した。

 記事によれば、同電池を端的に言えば、絶縁膜(絶縁性樹脂または無機絶縁物)で覆ったn型金属酸化物半導体〔例えば、二酸化チタン(TiO2)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)など〕の微粒子を充電層に用いたものである。製造の過程で、同充電層に紫外線をある条件で照射しておくことで、n型金属酸化物半導体のバンドギャップ(価電子帯と伝導帯の間の幅)内に新たなエネルギー準位が多数形成される。充電によってそれらの準位に電子を入れ、放電時にはそれらの準位にある電子を放出させることで、2次電池として機能する。

 日本マイクロニクスは、電圧が1.5Vでエネルギー密度が500Wh/L、出力密度が8000W/L、サイクル寿命(初期容量の90%以上の容量保持)が10万回、動作温度範囲が-25~+85℃という仕様を実現できるとみている。試作品では基板に厚さ10μmのステンレス箔を用い、基板の片面のみに電池となる層を形成しているが、より薄く比重も軽いアルミニウム箔を基板に使い、電池となる層も基板の両面に形成することで、この目標値を達成したい考えである。

 今回の記事ランキングの3位は、この電池の試作品を使ったデモを動画で紹介した記事が選ばれた。そのタイトルは、【動画で見る】これが新原理2次電池「battenice」のデモの様子だである。動画で注目すべきはファンの回転数だという。もし、この2次電池がキャパシタのような放電特性を持つものであれば、時間の経過とともに回転数に影響があるはず。しかし、このデモでは回転数は止まる直前までほぼ一定となっている。同電池の放電特性が化学電池に近いことを示している。

 ランキングの5位は、スマホを30回充電できる、非常用のMg空気電池を紹介した記事である。古河電池が開発した1次電池である。水を注ぐと発電を開始し、最大で5日間動作する。電池容量は300Whで、「最大でスマートフォンを30回充電できる」(同社)という。ポイントは、電池セル内に電解質を備えることで海水だけでなく淡水でも動作可能にしたことである。非常時の利用を想定したもので、「多少汚れた河川の水や小水(おしっこ)でも発電できるようにした」という。

 「エネルギー」サイトで最近人気のメガソーラー(大規模太陽光発電所)関連では、「雪を味方につける旭川市のメガソーラー」というタイトルの記事が、今回、2位にランクされた。真冬の北海道旭川市は、日中でも気温が氷点下となる日が多く、降った雪が凍結してしまい解けにくい。メガソーラーに向いた土地とは言えない。

 不向きな土地での稼働を支えているのが、「両面受光パネル」である。両面受光パネルとは、裏側でも太陽光で発電するタイプのセル(発電素子)を使ったものだ。このメガソーラーの設計・建設から保守、発電事業を手掛ける、地元の電気設備会社、西山坂田電気(北海道旭川市)は、両面受光パネルの採用に踏み切った理由を次のように語った「雪国では、雪に覆われて白くなるので太陽光が反射して、パネルの裏側にも太陽光が当たりやすい。裏側で発電できる両面受光の利点が大きくなる」(同社)。