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 例えば宅配ボックスがなかったころのマンションの管理人の多くが、管理人室に溢れかえる宅配荷物に「困った」を感じていたと思います。ところがその「困った」をすくい上げて宅配ボックスという形にし、新しい事業を創ったのは原氏だけだったのです。

 多くのマンションの管理人は、困ったと言いながら時間をかけて業務を淡々と行っていたのでしょう。ひょっとしたら何人かはアイデアを思いついたかもしれませんが、それを実際に行動を起こさなかった、もしくは行動を起こしたが事業化までたどり着けなかったということなのでしょう。

 たいていの人は、あればいいなと事業のヒントを感じながら、どうせそのようなことを事業化するのは無理だと思うのかもしれません。サラリーマンだったらこんなことをやっても自分の給料が上がるわけではないからと、せっかくのアイデアを無視してしまう人も多いでしょう。

 営業マンは日々お客の「困った」を聞くことができる現場にいるのですが、自社の製品で解決できない場合にそれ以上の提案がなかなかできないことが多々あるのでしょう。これらは実は非常にもったいない機会損失だと思います。

 ある大手の印刷会社を訪問した時に、これが印刷会社の商品かと思うほど様々な商品を見せて頂きました。その多くが印刷業という本業から外れた商品だったので驚きました。どうして印刷会社がこのような商品を開発しているのですかと質問したのですが、お客の「このようなものはできないか?」という希望に愚直に応えていった結果ですよと笑っておられました。