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 花王で「アタック」や「レイシャス」などの開発に携わった美崎栄一郎氏が、特定の商品がヒットした理由をひも解いていく連載「ヒットの謎解き」。雑誌『日経ものづくり』との連動企画で、Web版では雑誌に盛り込めなかったこぼれ話などを掲載していく。第5回のテーマは、英Dyson社が2013年9月に発売したコードレスのスティック型(本体やハンドル、吸い込み口などが1本の棒状に配されたもの)掃除機「DC62」だ。

 Dyson社の掃除機といえば、「衰えない吸引力」のキャッチフレーズで知られています。吸引力は、同社が掃除機を開発する上で最も大切にしているコンセプトで、同社の掃除機がヒットしている最大の理由でもあります。本連載の雑誌版(有料会員向けPDF購入)では、Dyson社を創業したJames Dyson氏がいかにしてこのコンセプトにたどり着き、同社の技術者たちがこれをどのようにして商品に落とし込んでいるかについて取り上げました。

Dyson社のコードレス・スティック型掃除機「DC62」
Dyson社のコードレス・スティック型掃除機「DC62」
「コード付きの掃除機よりも多くのゴミを吸い取る」というのがDC62のキャッチフレーズ。

 今回のWeb版では、メーカーが商品開発をする時に実施する「市場調査」に焦点を当ててみたいと思います。僕はこれまで、ヒットを飛ばす企業を数多く取材してきましたが、そんな中で、市場調査を進める過程にもヒットの法則があることに気付きました。Dyson社の市場調査のやり方もこのヒットの法則に当てはまっていたので、ここで紹介したいと思います。

 まずは一般的な市場調査の進め方を見てゆくことにします。