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 東芝ライテックは神奈川県川崎市に設けた「スマートコミュ二ティセンター」に、東芝グループの関連部門を集結させた。これによりグループ内での相乗効果を高め、BEMS(ビル用エネルギー管理システム)、HEMS(家庭用エネルギー管理システム)などの分野に力を入れる方針だ。シャープは民生用LED照明を縮小させ、法人向けや、新店舗やビル改装向けに中核ビジネスをシフトさせた。

 展示会にかつてほどの盛り上がりが見られない要因の一つは、この大手メーカーの戦略転換にあるだろう。LED Next stageでは、従来品をマイナーチェンジした製品が多かった。これまでLED照明の付加価値は、「明るい」「キレイに見える」だった。この開発の方向性は、大きく変化した。顧客として想定する企業の使用シーンに合わせた製品の出展が目立つようになっている。

 成熟したLED照明とは対照的に新しいコンセプトや、一般家庭向け製品の出展が多かったのは、有機EL照明である。超高効率な製品の展示もあり、ニュースが多い印象だった。

LED照明に付加価値、機能性を高める

 今回、LED Next stageでは、LED照明の光を制御することで照明に機能性を持たせる技術の出展が目立った。LED照明の新しい付加価値を模索する動きだ。

 例えばパナソニックは、独自の光スペクトル制御技術を前面に押し出した。住宅向けでは、この技術を生かしたLED照明器具「美(ミ)ルック」を2014年4月21日に発売する。

パナソニックの出展物。左からタスク・アンビエント照明の紹介、工場/倉庫ソリューション「LUMICODE」の紹介、「LUMICODE」の可視光通信に用いる専用受信機を胸ポケットに装着した様子。(写真:Granage LLP)
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 商業施設用には、個別の照明の調色や色温度をタブレット端末で調整できる技術を披露した。オフィス向けには光による心理・生理的効果に着目した製品開発を積極的に進めており、今回はLED照明の光を調整することで照明下の人の集中力を高めやすくする技術を参考出展した。従来から提唱されている「タスク・アンビエント照明」にさらなる付加価値を加えたものだ。この技術では、8件の特許を出願しているという。

 パナソニックが見せた、照明の機能性の方向性はもう一つある。それは、可視光通信を用いた情報配信技術だ。LED照明による可視光通信は、モバイル端末と組み合わせることで「施設通路での情報取得」「GPSが届かない地下で位置を特定し、目的地まで案内する」といった応用が広がると見込まれている。顧客の興味や行動を調査するマーケティングデータにも活用できる情報インフラとして期待を集める技術だ。

 パナソニックが参考出展した可視光通信システムの名称は「LUMICODE」である。会場では、工場や倉庫で従業員、搬送車の動線を可視化(見える化)する応用をアピールした。利用シーンは工場に加えて、商業施設、病院、美術館、博物館、展示会場などを想定している。

 具体的には、一つひとつの照明器具に固有IDを持たせ、これを用いて専用受信機に情報を配信する。この情報を基に受信機を持つ人の位置などを把握する仕組みだ。可視光通信機能を備えた照明器具の設置は、電源工事だけで情報配線工事の必要はない。照明を入れ替えるだけで済むという。