測定精度の目標値が達成できないようなケースでは、センサーの取り付け方法とか方式に解決策が隠されているようなケースもある。これは、ごく一例に過ぎないが開発担当者自身より、管理者やアドバイザー、またユーザーや第三者などの意見・見解が有用なこともある。もしも、競合製品としての既製品が存在するなら、貴重なお手本としての勉強材料になる。
図2は、実践的な開発体制による医療機器の商品化モデルを示した。実用化に向けた開発体制に力点を移し、弾力的な課題解決を実行する。
他社にないセールスポイントを探す際に注意しておくべきことは、「争点」は一つではないということだろう。決して逃げ道を与えようなどとは思わないが、「すべての点で一位になる必要はない」ということなのだ。
とはいえ、医療の向上にも直結するような製品が、たやすく開発できるといった甘い夢は禁物である。世界のあらゆるメーカーがしのぎを削るような状況下にあっては、思い切った経営判断と努力が求められる。時には、成功例を多くこの世に出し続ける米国企業の施策を謙虚に見習うことも重要である。