筆者はこれまでセミナー、商談、プロジェクト支援の場面で、さまざまな企業のものづくり改革担当者から多くの質問を受けました。それを整理・分析してみたところ、「BOM再構築」「投資対効果の推定や評価」「プロジェクトの立ち上げ」に関するものが多いことが分かりました。いずれも、日本の製造業にとって、あるいはものづくり改革担当者にとっての共通課題になっていると思われます。
本コラムでは、このような「頻繁に尋ねられる質問(FAQ)」に対し、その分析と筆者の経験に基づく回答を掲載していきます。
筆者はこれまでセミナー、商談、プロジェクト支援の場面で、さまざまな企業のものづくり改革担当者から多くの質問を受けました。それを整理・分析してみたところ、「BOM再構築」「投資対効果の推定や評価」「プロジェクトの立ち上げ」に関するものが多いことが分かりました。いずれも、日本の製造業にとって、あるいはものづくり改革担当者にとっての共通課題になっていると思われます。
本コラムでは、このような「頻繁に尋ねられる質問(FAQ)」に対し、その分析と筆者の経験に基づく回答を掲載していきます。
図面・3Dモデル、仕様書、生産指示書のセキュリティー(第12回)
コーポレート情報システムの観点からは、情報セキュリティーというと、サイバー・テロ対策、暗号・認証技術、情報システム監査、コンピュータ・ウイルス、インシデント対応などテーマは多岐にわたる。しかし、PLMテーマとしての“技術情報セキュリティー”の関心事は、概ね技術情報(図面や3Dモデル、仕様書、生産指示…
部品メーカーで効果的な業務プロセス改革(第11回)
前回は、大手向けのプロセス改革ソリューションがなぜ部品メーカーに通用しないかを説明した。それを打開するための方法は、設計と生産技術のシナジー効果を引き出すことにある、と筆者は考える。
大手向け開発プロセス改革メニューが部品メーカーに通用しない(第10回)
最近、筆者の所属企業が主催したPLMセミナーに参加された方から、以下のような質問を受けた。「いろんなPLMベンダーから、ITソリューションの紹介を受けているが、自社に適したソリューションを見つけることができない。自社のような業種の場合、どのように、開発プロセス改革を進めればいいのか」? 「なるほど…
技術情報は本社で集中管理するか、拠点ごとに分散するか(第9回)
企業ごとの国際化、グローバル化の在り方に応じて、技術情報に関する開発と管理、共有の考え方も変わってきます。そこで、企業の国際化における組織のモデルと同様に、グローバル統合とローカル適応の視点で類型化した3つの技術情報管理のモデルを紹介します。
地球を1つの市場として捉える場合と、各国を1つの市場として捉える場合の違い(第8回)
日本の製造業がグローバル戦略を遂行するに当たっては、ものづくりプロセスや技術情報管理の強化が必要になります。では、どのように強化すればよいのでしょうか。それは、その企業がグローバル戦略をどのように位置付けるのかによって変わってきます。地球を1つの市場として捉える場合と各国を1つの市場として捉える場…
全体最適と個別最適の切り分けと共存(第7回)
グローバル統合BOMの4つの改革コンセプトのうち、4番目の「[4]開発プロセスを支援する情報インフラの標準化」について説明しましょう。比較的、定量的な効果を示しやすい項目と言えますが、問題は事業部が異なれば開発プロセスやそれを支援する情報システムが異なることです。
効果を明らかにするための改革コンセプト(第6回)
前回は「BOM構築の投資対効果をうまく説明できない」というテーマを受けて、筆者が経験した事例におけるグローバル統合BOMの訴求ポイントを整理し、4つの改革コンセプトを紹介しました。それは、[1]技術情報統合管理と需要変動対応力強化、[2]生産拠点の部品情報見える化、[3]グローバル調達基盤、[4]…
BOM投資の上申が難しい背景(第5回)
プロジェクト運営を軌道に乗せるまでに使える時間(第4回)
あるものづくりプロセス改革セミナーで、改革成功のポイントについて講演を行ないました。その中で、経営幹部が改革に関与する期間は1年半必要であると解説しました。そして、このセミナーの最後に行なった質疑応答のセッションで、某企業でものづくりプロセスの改革推進をされている方から、次のような質問というか反論…
だれもが納得する効果推定のポイント(第3回)
投資対効果が記された資料を筆者はいくつか拝見したことがありますが、定量効果と定性効果のどちらかしか記載されていないもの、またはどちらか一方に著しく比重が置かれたものが多かったように感じています。ほとんどの業務改革プロジェクトは、量的効果と質的効果の両面に対して貢献しているはず。どちらかに片寄るので…
良い提案・見積もりを引き出すコツ(第2回)
「投資対効果について、具体的にどのような点に関心があるのか」と尋ねると、多くの方が、「定性・定量効果のまとめ方」「ITベンダーから良い提案と見積もりを引き出すためのRFP(提案依頼書)の作成」だとおっしゃいます。筆者は、これらの部門の方々と一緒に業務プロセス改革の構想企画書を作成させていただく機会…
BOMを作成する目的は何か(第1回)
先日、筆者の所属企業が主催するものづくりプロセス改革に関するセミナーに、複数企業の技術情報管理者や生産管理担当者の方々をお招きし、BOMに関する討論の場を持ちました。このディスカッション形式のセッションで「BOMは1種類がいいのか?目的別に分けた方が良いのか?」という質問があり、これをきっかけに議論…