
会計視点で見る話題の業界動向
目次
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第5回 ソニーを無配に追い込んだ「のれん」1800億円減損から読み取れるもの
2014年9月17日、ソニーは2015年3月期の連結業績見通しを下方修正するとともに、1958年の上場以来、初の無配になると発表した。下方修正により、最終赤字は当初見込みの500億円から2300億円に拡大することになる。スマートフォン事業の不振により、同事業に関連する営業権の全額に当たる約1800億…
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第4回 サムスン電子の減収減益をどう読むか
2014年7月31日に韓国サムスン電子が発表した同年4~6月期の業績が大きな注目を集めている。四半期としては、9年ぶりの減収減益となったからだ。多くのメディアはこのサムスン電子の業績を「業績悪化」や「業績不振」と伝え、一部では「サムスンショック」という言葉まで出ている。ここでは、公表されたデータに基…
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第3回 好調な富士通の株価とIFRSの関係
富士通の株価が好調だ。アベノミクス効果によって日本の景気全体が上向きであることに加え、円安や米国の株高も好感材料となり、株式相場が全面高になっていることもあるだろう。それでも、今年5月下旬には富士通の株価は日経平均株価の上昇率を上回る伸びを見せ、年初来高値を更新した。そこには、株式相場全体の底堅さに…
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第2回 イー・アクセス買収を巡るヤフーとソフトバンクの思惑
イー・アクセスを巡るヤフーの動きがさまざまな憶測を呼んでいる。事の発端は、2014年3月27日にヤフーがイー・アクセスをソフトバンクから買収すると発表したことだ。ところが、発表から2ヵ月も経たない5月19日、ヤフーはイー・アクセスの買収中止を発表した。このあまりの急変ぶりに、さまざまな臆測が飛び交っ…
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第1回 ソニー、セグメント別損益管理とイノベーションは両立するか
2014年5月14日にソニーが発表した2013年度の連結決算(米国会計基準)は、最終損益が1284億円の赤字となった。前期は415億円の黒字であり、当初は500億円の黒字を見込んでいたが、3回に及ぶ業績下方修正の末、今回の大幅赤字転落となった。しかも、2014年度の最終損益も500億円の赤字を見込…