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 LEDパッケージの開発企業が新たな技術の方向性を模索している。これまでLEDパッケージで主流の差異化のポイントは、明るさだった。ここにきて、内蔵するLEDチップの極小化や、鮮やかな色の表現などを志向する次世代コンセプトの製品が登場し始めている。

 背景には、明るさだけではLEDパッケージを競合他社と差異化しにくくなっていることがある。省エネルギーを目的に既存の照明を置き換えることがメインのニーズだった時代は、明るさが最大の差異化ポイントだった。しかし、開発企業の顧客である照明器具メーカーのニーズが多様化していることがパッケージメーカーの開発の方向性を変化させている。

 LED照明の普及が進んだことで、利用シーンは多様化した。例えば、屋内や屋外のような場所に加え、用途に応じた大光束品、高効率品、光演色性、そしてデザイン性などを実現するとがった特徴がLEDパッケージに求められるようになっているのだ。

 キーワードは「生活の質を向上させるための照明」である。サーカディアンリズムのような一日の自然光の状態に合わせた照明システム、安全性や美しさ、エネルギー効率の向上を目指す公共エリアの照明、健康や安らぎの効果をもたらす照明などが、今後の開発の方向性として浮上してきている。

 もはや明るさが第一に求められていた時代は、過ぎ去ったと言えそうである。従来のLEDパッケージの開発企業は、屋外から屋内まで同じシリーズのパッケージを転用することも多かった。それが大きく変わり、LED産業が成熟に向かうにしたがって、多様な利用シーンを想定したLEDパッケージを提供できない企業は生き残れなくなった。それに対応できる企業とできない企業との差は、今後ますます広がりそうだ。

 その様子が見えたのは、2014年3月30日~4月4日にドイツのフランクフルトで開催された「Light+Building2014」だった。照明とビルディング関連技術の世界最大の見本市である。2014年の来場者数は約21万1500人と前回の2012年を1万6000人ほど上回った。新しい展示会場が増設され、韓国と台湾のメーカーが大きなブースを構えた。

Light+Building2014の会場の様子(写真提供:メサゴ・メッセフランクフルト)

 出展企業、来場者、展示スペースのすべてで前年を上回った。特徴的だったのは、ロシアや南アフリカ、メキシコ、トルコ、インドネシアといった新興国からの参加者の増加だ。LED照明の世界的なすそ野の広がりを感じさせる展示会となった。LEDパッケージと、照明器具のデザインの多様化が両輪となって、LED照明の新しい進化の方向性が見えてきた。

 有機EL照明用パネルについても、パネルメーカーで欧州企業3社、日本勢から4社、韓国1社が出展した。有機EL照明器具の製品や試作品を含めると、少なくとも31社が関連の展示を見せた(資料:Granage社発行「Light + Building2014有機EL照明参入企業レポート」)。広大な会場で「何か新しいもの」を探す来場者は自然と有機EL照明の今後の可能性について注目していたように感じた。