
御堀直嗣の注目新車インプレッション
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ダイハツ「ムーヴキャンバス」は上質な走りながら、電動化に遅れ
ダイハツ工業の「ムーヴキャンバス」は、自分のライフスタイルを楽しむ女性に狙いを定めて開発された、新感覚スタイルワゴンの軽自動車である。
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マツダ「アクセラ」、G-Vectoring Controlで走りが滑らかに
2013年に全面改良をしたマツダ「アクセラ」Aが、2016年7月に大幅改良(マツダでは、部分改良とは言わない)を行った。これに伴い、マツダ車として初採用となる次世代車両運動制御技術「G-Vectoring Control」が搭載された。また、従来は排気量2.2Lのみであったディーゼルターボエンジンに…
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機敏な動きのRenault社「トゥインゴ」、RRが奏功
Renault社の「トゥインゴ」は、欧州で日々の足として使われる小型車だ。日本では、5ナンバー車となる。日本車の例でいえば、トヨタ「パッソ」およびダイハツ「ブーン」ほどの車体寸法に相当する。また、提携によりドイツDaimler社の「smart」と同じエンジン、変速機を搭載している。
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仕上がりの高さ誇る新型「NSX」、わずかに足りないものとは
ホンダのスーパースポーツカー「NSX」が、初代誕生から26年ぶりに全面改良して登場した。新型NSXは、車両本体価格が2370万円と破格である。エンジンは新設計され、またハイブリッドシステムと、前輪のモーター駆動によるトルクベクタリング機能も備える。そしてブレーキには、カスタムオーダーとしてカーボン・…
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新型「セレナ」、日本の道路事情に合う「プロパイロット」制御
日産自動車の新型「セレナ」は、初代から数えて5世代目となる5ナンバーミニバンである。ただし今回試乗をしたのは、全長と全幅が若干増え3ナンバー枠となる「ハイウェイスター」のGグレードであった。外観のデザインが、標準車に比べより精悍になるが、動力性能など機能面は同一である。ただし、標準車の廉価版である「…
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「ギブリディーゼル」、Maserati社らしい官能さは薄れるものの優れたセダン
イタリアのMaserati社の「ギブリ」は、Maserati各車の中でも1000万円を切る戦略的価格設定の車種を揃える4ドアセダンである。そこに、933万円という価格でディーゼル車が加わった。現在、Maseratiブランドで唯一のディーゼル車だ。来春には、SUVの「Levante」にもディーゼル車が…
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新型「Eクラス」、車線が見えなくても先行車に追従
ドイツDaimler社メルセデス・ベンツブランドの「 Eクラス」が、全面改良をした。今回の試乗は、4ドアセダンのみである。「Sクラス」「Cクラス」同様の、ややボディー後端が下がった丸みを帯びたスタイルとなり、全長は長くなったが、全幅は前型に比べ若干狭くなっている。また、車高もわずかに低くなった。
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Renault社「カングー」、1.2LターボエンジンとDCTで壮快な走り
フランスRenault社の「カングー」は、商用バンを前提として開発されながら、乗用に適用されたワゴン車だ。1997年に初代が誕生し、2007年に現行車に至る2世代目へモデルチェンジをした。
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1.6Lのディーゼルに好印象、グループPSAの「Peugeot 308」
グループPSAは、最新のクリーンディーゼルエンジン搭載車を、「Peugeot」「Citroen」「DS」ブランドの各車に相次いで追加する。その第1弾として、Peugeotの「308」と「508」が発売開始となった。今回試乗したのは、308である。
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Jaguarブランド初のSUV「F-PACE」、ガソリン車は洗練された走り
Jaguarブランドで初のSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)が、「F-PACE」だ。車名の由来について、頭のFは、スポーツカーである「F-TYPE」と共通性を持つという。すなわち、JaguarのSUVは、スポーツカーのように高性能であることを特徴とする。Fに続く、PACEは、Spaceの…
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痛快な走りと低燃費の「MINI」ディーゼル車、価格はやや高め
BMW社のMINIブランドの中核車種に、クリーンディーゼルエンジン搭載車が追加となった。「クロスオーバー」と「ペースマン」には、2014年にクリーンディーゼル車が加わっており、今回は、3ドアと5ドア、そしてクラブマンにもクリーンディーゼル車が揃ったのだ。
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適度な遊び心が良い「DS4」、PSA社の第3のブランド生まれる
かつて、フランスのGurpe PSA社のCitroenブランドの車種であった「DS」シリーズが、「DS Automobiles」ブランドとして独立した。そして改めて、DSブランドの「DS3」「同4」「同5」の試乗会が催された。今回採り上げるのはこのうち、DS4に新たに加わったのが「DS4 CROSS…
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進化したダイハツ「ブーン」、運転姿勢の調節機能はいま一つ
トヨタ自動車「パッソ」とダイハツ工業「ブーン」の新型は、ダイハツが車両を開発し、これをトヨタにOEM(相手先ブランドによる生産)供給している。新型の特徴は、二つの顔を持ち、新たに加わった「パッソモーダ」や「ブーンシルク」は、上級車種と位置付けられる。
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動力性能十分なAudi社「Q7」、静粛性や車線制御に詰めの甘さ
Audi社の「Q7」は、新型で2世代目となる。試乗したのは、「3.0TFSI quattro」で、排気量3.0LのV6直噴ターボエンジンを搭載し、これに8速のトルクコンバーター式AT(自動変速機)が組み合わされる。このほかに、2.0L直噴ターボエンジン車もあるが、こちらに今回は試乗できなかった。
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BMW社の「225xe Active Tourer」、PHEV化はe4駆で実現
BMW社は、昨年の「X5 xDrive40e」以降、PHEV(プラグインハイブリッド車)を矢継ぎ早に市場導入している。その一台が、FF(前部エンジン・前輪駆動)方式を基にした「225xe Active Tourer」だ。
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スズキ初のインド製小型車「バレーノ」、1.2L車が素直な操縦性
スズキの「バレーノ」は、全く新しく誕生した小型車である。先に発売された「イグニス」より一つ車格が上のBセグメントの位置付けになる。バレーノは、インドに建設されたMaruti Suzuki社の新工場で生産され、日本に輸入される最初のクルマでもある。新車発表会では、インド製ということから品質に対する質問…
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Volvo社初のPHEV「XC90」、高出力ながら乗り心地に課題
3月にレポートしたスウェーデンVolvo社の上級SUV、XC90には、当初よりプラグインハイブリッド(PHEV)が車種設定されていた。その試乗の機会を得た。前回試乗をした「T6 AWD」は、2.0Lガソリンエンジンで、過給機としてスーパーチャージャーとターボチャージャーを装備し、最高235kW(32…
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ホンダの「クラリティフューエルセル」、モーターの力強さは控え目
ホンダの燃料電池車(FCV)、「CLARITY FUEL CELL(クラリティフューエルセル)」が、2016年3月10日に発売された。それから1カ月以上が過ぎたところで試乗の機会を得た。トヨタ自動車がFCV「ミライ」を2014年12月15日に発売してから1年3か月遅れたが、トヨタ、日産、ホンダの3社…
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BMW社のPHEV「330e」、優れた快適性と動力性能誇る
今年1月に同時発表された、BMW社のプラグインハイブリッド車、「330e」と「225xe」にようやく試乗がかなった。BMW社では、先にスポーツカーのプラグインハイブリッド車「i8」を導入し、昨年は、SUV(BMW社ではSAVと位置付ける)の「X5」に「X5 xDrive40e」を投入しており、プラグ…
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Peugeot Sportがチューンした高性能車「308 GTi」、サスペンションはしなやか
フランスPeugeot社の「308 GTi by Peugeot Sport」は、同社のモータースポーツ部門Peugeot Sportがチューニングをした高性能車だ。左ハンドル車のみの導入となる。