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 「料理店の食品サンプルと、スマートフォン(スマホ)のタッチパネル、携帯電話(フィーチャーフォン)の絵文字、パソコンのアイコン、無料通話・メールアプリ「LINE」のスタンプとの間には共通点がある」。こう言われたら、みなさんは信じるでしょうか。一見、無関係だと思われるこれらだが、実は筆者はこれらには共通点があると考えている。今回は、この共通点について考察してみたい。

料理店の食品サンプル

 食品サンプルとは、飲食店の店頭あるいは店内に陳列されている料理の模型だ。日本では当たり前のように、料理店の入り口周辺に置かれている。料理店を訪れた客はそれらのサンプルを見て、「これは美味しそう」「こんな料理があるんだ」と考えながら店を選択し、その中から食べたいものを選んで店員さんに注文する。

 しかし、海外では食品サンプルはほとんど見かけない。店から出されるのは、大抵は文字ばかりのメニューブック。筆者は海外出張時に、それを手にして何を注文しようか困ることがあった。国によっては、言葉の問題もあるし、現地の料理に対する知識も乏しいからだ。「サンプルがあれば…。いや、それが難しくても写真ぐらいあれば…」。そう思ったことがあるのは筆者だけではないだろう。

 食品サンプルは日本から生まれた日本らいし文化だ。食べられないが、日本の食文化の一部ともいえる。その料理店が提供可能な料理を、一目で理解できる。正に、サンプル模型の「直感性」を利用した日本らしいおもてなしだ。そして、このような「直感性」は、ITなどのハイテクでも追求されている。