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 X-gardenの魅力は、身近に「起業」という同じ夢を持つ人や、実際に起業を成功させた人がいて、いつでも相談できる環境があるということだ。

 普段はコ・ワーキングスペースとなっているセミナールームや、広くて気持ちのよい共同のダイニングルームでは、日常的にビジネスアイデアのディスカッションが行われているという。互いに事業プランのプレゼンテーションのリハーサルをし合って、プランをブラッシュアップしていくこともできる。入居者の1/3は実際に起業を達成したそうだ。

 X-gardenが目指すのは、スペースのシェアではなく、ここでしか得られない「体験」や「想い」をシェアすること。そのためには入居者の気持ちを確かめる面接が欠かせないという。 

広いダイニングキッチン。奥にはホワイトボードのある談話スペースも(写真:筆者)

シェアハウスのコンセプトもクラウドソーシング

 「colish(コリッシュ)」は、コンセプト型シェアハウス関連のポータルサイト。住みたいライフスタイルを投稿して、コンセプトに共感する仲間を募る。もちろん自分で企画して投稿するだけでなく、企画中のシェアハウスを探してコンタクトを取ることもできる。このサイトには、みんなで子育てを応援する、高齢者と若者が一緒に住む、おもいっきり楽器が演奏できる、ネコと一緒に住むなど、さまざまなシェアハウスのアイデアが投稿されている。コリッシュはいわば、シェアハウスのコンセプトをクラウドソーシングするサイトだといえる。

 コリッシュの小原憲太郎代表は、自らシェアハウスのプロデュースも行っている。今までに、プログラミングを学び合うシェアハウスや、日本人と外国人が本気で言葉を学び合う「家中留学」シェアハウスを立ち上げた。住みたいと希望する人を集めてから交渉するため、プロジェクターやホワイトボードの設置など、コンセプトに合ったシェアハウスづくりに大家さんが協力的だという。交通アクセスが今ひとつなど、必ずしも条件がよくない物件をもつ大家側にとっては、確実に入居者が見込めることが魅力となっているようだ。

 コンセプト型シェアハウスの人気を背景に、不動産大手の参入も見られるようになってきた。日本土地建物は、今春、完全防音仕様の音楽スタジオを3室併設した音楽シェアハウス「シェアリーフ西船橋グレイスノート」をオープンさせた。また東急電鉄は、一人親の子育てを支援するシェアハウス「スタイリオ ウィズ 代官山」を開設している。

 シェアハウスではないが、昨秋にはワイン好きのための賃貸マンション「ワインアパートメント」も誕生した。地下に大型ワインセラー、1階にワインレストランを持ち、管理人はソムリエが務める。各戸にワインセラーとワイングラスを飾るショーケースを完備するが、むしろプライベート・ソムリエを囲んで入居者同士が楽しくワインを飲む、ワイン好きのコミュニティーを育てることを重視しているようだ。

 シェアハウス型の独身寮も出現した。イヌイ倉庫がプロデュースする「月島荘」は、なんと644人が一緒に暮らす巨大シェアハウスだ。個人での入居は認めず、複数の企業が独身寮として利用することを想定する。644人全員がシェアするキッチン・ダイニング、フィットネスジム、大浴場、学習室などのほか、数十人単位の「クラスター」で共用するリビングも設置。一企業の独身寮を超えて、他の企業の人も交えた居住者同士の偶然の出会いを演出することが目的だ。