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 中村俊裕氏は、最貧困層の経済的自立を支援するプラットフォームの構築に挑んでいる。国連機関で途上国の開発支援に携わった後、米国でNPO(非営利組織)法人「コペルニク」を創設した。「モノはあるが、最貧困層の生活地域まで届かない」という問題の解決を目指している。

 モノを作らないコペルニクが、なぜ最貧困層の人々が欲しているモノを届けられるのか。その秘訣は、途上国の支援団体とモノの作り手、そして不特定多数の支援者を、ビジネスの手法を用いてインターネット上のオープンな場で結び付けることにあった。そうすることで多くの支援活動のアイデアが集まり、共感の輪が広がる。この仕掛けが、最貧困層の人々でも無理なくモノを“購入”できる支援活動につながっている。(リアル開発会議)
中村俊裕氏。米コペルニク 共同創設者 兼 CEO(写真:栗原克己)

 コペルニクを創設したのは、途上国の貧困問題を解決するためだ。世界には、シンプルながら貧困層の生活を劇的に改善する可能性を秘めた技術(テクノロジー)が存在する。しかし、残念ながら、それらは最も必要としている人々に届いていない現実がある。物流網が整備されておらず、貧困層が生活する地域まで届けることが難しいからだ。コペルニクは、その「ラストマイル」をつなごうとしている。

 コペルニクをNPO法人にしたのは、最貧困層の人々を支援の対象にしたかったからだ。一口に貧困層といっても、収入や生活環境はさまざまである。最貧困層の人々にこだわらず、もっと収入や生活レベルの高い人々を支援の対象にすれば、営利事業として支援プロセスを構築できたかもしれない。だが、貧困削減という大きな目的を掲げるからには、最貧困層の人々を積極的に支援したい。その場合、営利事業として利益を上げながら支援プロセスを回していけるとは思えなかったのだ。