
特許庁レポート 特許分析から探る日本の競争力
目次
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市場拡大のトレーニングマシン、特許出願は米国が約1万件
平成26年度特許出願技術動向調査:トレーニングマシン
トレーニングマシンの技術分野では、近年、新たなスポーツ理論に基づいた製品開発の他、高齢者・要介護者向けの製品開発が注目されています。さらに、トレーニング施設、病院・医師、専門家などとのコラボレーションや、情報機器を活用した視聴覚インターフェイスの採用といった新たな観点からも技術開発が行われるなど、技…
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市場シェア日本首位の内視鏡、出願件数も日本首位
平成26年度特許出願技術動向調査:内視鏡
内視鏡は、外部から直接観察できない対象物の内部の状態を、光学レンズや光ファイバー、電気信号などを介して観察を行う技術です。内視鏡には、生体内部を観察する医用内視鏡とエンジンや炉、配管などを検査するための工業用内視鏡があります。このうち医用内視鏡は、カプセル内視鏡、画像処理による病変を探知する技術、遠…
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災害から守る防災・減災関連技術、特許出願は日本が最多
平成26年度特許出願技術動向調査:防災減災関連技術
防災・減災関連技術とは、自然災害による被害を抑止し(防災)、災害の影響をできる限り軽減する(減災)ための技術です。地震や天候による災害が多いこともあり、防災・減災関連技術は、日本で特許出願が多くなされている技術分野となっています。例えば、地震の揺れを低減する免震技術などは、日本が多くの特許出願を行っ…
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注目のレアメタル関連特許、チタン製品などに日本の強み
平成26年度特許出願技術動向調査:レアメタル関連技術
鉱物資源に関する技術の中でも、レアメタル関連技術については先端技術を支える上で特に重要です。鉄鋼や半導体、自動車、電子部品などの技術分野では、日本国内にレアメタル関連製品を開発する拠点を多く有しており、世界的に見て日本が比較的に優位性を確保しているレアメタル関連技術は多くあります。
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進化する農業技術、特許出願は日米欧が突出、急増する中国
平成26年度特許出願技術動向調査:農業関連技術
日本の農業は、地域経済や食料の安定供給、国土保全などで重要な役割を担っていますが、農業従事者の減少・高齢化等の問題に直面しています。一方で、ライフスタイルの変化、世界の食市場の拡大、ITによる農業技術の向上などにより、農業には若者たちを引きつけるアグリイノベーションを実現する絶好のチャンスが訪れてい…
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未だに重要な自動車エンジン燃焼技術、特許出願は日本突出
平成26年度特許出願技術動向調査:自動車エンジン燃焼技術
自動車エンジンの燃焼技術では、エンジン熱効率の向上、CO2削減技術、排出ガス規制への対応など、様々な課題があります。それらの課題に対応するために、電気自動車や水素自動車などの次世代自動車が開発され、実用化のための研究開発もなされてきています。しかしながら、JEITA(電子情報技術産業協会)による予測…
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生体の機能や形状を模倣する技術、特許出願は日米欧で均衡
平成26年度特許出願技術動向調査:バイオミメティクス
ハスの葉の撥水効果やサメ肌の流体抵抗の低減効果、ヤモリの指の粘着力など、生体のもつ優れた機能や形状を模倣し、工学・医療分野等に応用する技術、いわゆるバイオミメティクス(生物模倣技術)が注目されています。これらの技術は、環境調和型の技術として、また、新規材料のデザインから生産プロセスにわたり、ものづく…
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注目の人工知能技術、特許出願は米国が突出
平成26年度特許出願技術動向調査:人工知能技術
昨今、新聞やインターネットの情報サイトなどで「人工知能」という言葉を目にする機会が増えてきました。人工知能技術とは、機械が人間同様に思考するための技術です。ただし、人間の脳と同じ機能を再現しようとする技術から、人間の知的な活動の一部を再現することで知能があるように見える技術まで、幅広い技術を含んでい…
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接合技術を分析、特許出願の1/3占める日本、樹脂に強い欧州
平成25年度特許出願技術動向調査:構造材料接合技術
近年、輸送機器などの軽量化技術ではマルチマテリアル化が進んでおり、構造材料間の接合技術が重要となっています。マルチマテリアル化を進める際、中心的素材となると考えられる鉄鋼や、アルミニウム、マグネシウム、チタンなどの非鉄金属、炭素繊維強化樹脂(CFRP)などの樹脂の接合に関する技術開発状況を整理・把握…
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期待の3Dプリンター、特許出願は欧州先行、続く米国と日本
平成25年度特許出願技術動向調査:3Dプリンター(付加製造技術)
3Dプリンターは試作品の製造にとどまらず、製造業や医療・ヘルスケア産業における実部品製造など、様々な用途への応用が広がっています。近年、種々のメーカーが材料押出方式の付加製造装置を低価格で製品化し、個人への広範な普及が想定されるようになりました。こうしたことから、3Dプリンターへの注目度は高まり続け…
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熱電変換技術の強み、日本勢は材料、海外勢はシステム
平成25年度特許出願技術動向調査:熱電変換技術
日本国内だけで年間1兆kWhにのぼる熱エネルギーの大部分が廃熱として廃棄されており、廃熱の有効利用が幅広い分野で大きな課題となっています。熱電変換技術は、温度勾配を有する材料の両端や温度差のある異種材料間に起電力が生じる現象を利用して電気エネルギーを取り出す技術で、廃熱の有効利用への活用が期待されて…
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水素の製造や貯蔵の技術、日本の優位性はどこにある?
平成25年度特許出願技術動向調査:電解式水素製造技術
近年、再生可能エネルギーの導入・普及が進められており、再生可能エネルギー発電設備の増大に伴って、余剰電力が増大することが見込まれています。このような余剰電力の有効利用のためには、蓄電池あるいは水素などへの変換によるエネルギー貯蔵技術が不可欠であり、今後の研究開発の活発化が見込まれています。
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特許出願件数の7割強占める日本、勝ち相撲を続ける鍵は?
平成25年度特許出願技術動向調査:プリンター技術
電子写真方式、インクジェット方式などのプリンターは、日本企業からの出願が多く、日本の技術的優位性が高い分野といわれています。しかし、近年、東アジア地域(特に、中国、韓国、台湾)からプリンターに関する出願が増加していることに加え、日本企業以外からMFP(Multi-Function Printer)の…
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インフラのメンテ技術、特許出願件数は日本減少、中韓急増
平成25年度特許出願技術動向調査:社会インフラメンテナンス技術
近年、道路、橋梁、トンネル、建築物などの社会インフラの建設後の運用やメンテナンスが、当該社会インフラの寿命やライフサイクルコストに影響を与えることが認識されるようになってきています。また、日本においては、高速道路のトンネル内における天井落下事故が発生するなど、社会インフラのメンテナンスに係る問題が各…
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自動運転関連の技術開発力、果たして日本は強いのか
平成25年度特許出願技術動向調査:自動運転車
昨今発表される自動車に、自動ブレーキが装着されるケースが珍しくない。車線を逸脱しないような機能を備えた車種も増えてきた。2020年ごろには自動運転時代が到来するという見方も強まっている。自動運転可能な自動車、いわゆる自動運転車は有望な市場を創出すると期待されており、自動車関連企業のみならず、IT企業…
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ロボット技術に関する日本の国際競争力、知財から見るとどこが強い?何が足りない?
平成25年度特許出願技術動向調査:ロボット
ロボット産業は、将来の我が国の基幹産業の一つとして成長することが期待されています。特許庁の「平成25年度特許出願技術動向調査」では、ロボットに関する技術について市場動向や特許動向などを調査しました。本調査では、以下の図1に示すとおり、日本企業が高い優位性を持っているとされる「産業用ロボット」と、今後…
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次世代二次電池における国際競争力、日本のポテンシャルを知財から探る
平成25年度特許出願技術動向調査:次世代二次電池
スマートフォンやカメラといった日常手にする機器から、自動車や産業機器まで、ありとあらゆるところで使われる二次電池。二次電池を利用する用途は増え続け、市場規模は今後も拡大していくとみられる。二次電池のさらなる進化を求める声は強く、二次電池の開発競争も激しい。高性能二次電池の代表格であるリチウムイオン電…
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再生医療などで期待高まる幹細胞関連技術、先導する国・地域を特許調査から探る
平成25年度特許出願技術動向調査:幹細胞関連技術
損なわれた組織・器官・臓器の機能を回復させるといった再生医療・細胞治療での活用や、創薬支援などの産業応用に期待が集まる幹細胞関連技術。2012年に京都大学 教授の山中伸弥氏がiPS細胞の作製でノーベル生理学・医学賞を受賞するなど、幹細胞関連技術に対する日本の研究レベルは高いとされる。だが、幹細胞関連…
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ビッグデータ分析技術の発展状況を特許調査から探る、先導する企業はどこか
平成25年度特許出願技術動向調査:ビッグデータ分析技術
多様で大量のデータが次々と高速に生成されてくる環境下で、データの中に秘められた価値ある情報を引き出し、活用することの有用性が広く認識されてきた。いわゆる「ビッグデータ」の利活用だ。
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スピントロニクスで日本は優位なのか、特許庁の調査から見通す
平成25年度特許出願技術動向調査:スピントロニクスデバイスとアプリケーション技術
電子の電荷と磁気モーメント(スピン)を利用する新しいエレクトロニクス技術であるスピントロニクス。HDDの磁気ディスクヘッドに使われるだけでなく、昨今は磁気抵抗メモリ(MRAM)に代表されるように半導体技術と磁気技術を融合したいわゆる半導体スピントロニクスへの注目度が高まっている。半導体技術と磁気技術…