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送り出す人、送り出される人にドラマあり

 ビズラボの受講者は、その組織のえりすぐりである。それだけ大きな成果を期待される、職場のエースなのである。

 だから、受講者を誰にするか、送り出す人は悩むという。私は、それを知り合いの企業の人から聞くこともあれば、ビズラボを通じて仲良くなった受講生の話から拝察することもある。送られた人の言い分からも、送り出す人の気持ちや様子が分かるのだ。送り出す人、送り出された人、両者にドラマがある。今回は、送り出された人から話を聞き、その話から見えた送り出す人(上司)の想いを書いていこう。

 この受講者をAさんとしよう。Aさんはメーカーの開発担当で、地方の工場で働いている。地方都市の有力大学を卒業し、工場に配属されて3年目、会社からは将来を嘱望されている1人である。

 送り出したのは、直属の上司である開発部長だ。ここでは単に部長としよう。年齢は40歳代半ばで、Aさんの大学の先輩でもある。私もこの部長とは仕事を通じて、かれこれ2年の付き合いだ。

 この会社、歴史は古いが、業績に比べると知名度は低く、Aさんのような有力大学からの新人が入るようになったのはつい最近である。部長はといえば、10年ぐらい前にUターンでの中途入社であるから、待望していた優秀な技術者という意味でも先輩だ。

 お分かりだろうが、この2人には共通点がある。先輩と後輩、歳は違っても、同じ大学を出て、技術をもって会社の将来を担うという責務がある。いや、責務を感じているのはもしかしたら部長だけかもしれないが、Aさんにしても周囲を見渡せば、薄々とそれを感じているに違いない。

 さて、ビズラボにAさんを送り出す時、部長は相当悩んだことだろう。なぜなら、部下が何十人もいる中で入社3年目のAさんを送り出すのだから、いくら部長の専権事項といっても、Aさんの先輩社員から見れば面白いはずはない。

 Aさんとしても、周囲の空気は感じている。開発部では自分より若い部員は数えるほどで、若いくせにという空気を嫌でも肌で感じてしまう。しかも、ビズラボの会場は東京だから、必ず泊まりの出張になる。当然、経費も掛かることになる。