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体が覚醒と睡眠を自然と行える環境を整える

 HCLSでは現在、プロスポーツの施設、医療機関、学校、企業オフィスなどと共同で光の「非視覚的効果」に関する複数の実験プロジェクトを進めている。

 NASA(米航空宇宙局)との共同研究では、宇宙空間でのLED照明の効果について実験中だ。宇宙では昼も夜もないため、光のリズムを調節することでサーカディアンリズムを強化し、宇宙飛行士の宇宙での滞在を支援している。光を用いて覚醒させる際には青色光を比較的多く含む6500Kの色温度の光を用いる。その後、4500Kの光の中で過ごすことにより、身体が覚醒と睡眠を自然なサイクルで行える環境を整えられるという。

 光の利用は、世界の都市生活者の生活を変えることにもつながるとHwang氏は話す。例えば、米国のシアトルは曇りがちの天候で有名だ。HCLSによれば、年間226日間は曇りがちで、そのうち155日間は雨。晴天は58日間だけという。日光を浴びる機会が少ないため、寝不足が多いのではないかと考えられている。同氏は、「シアトルではスターバックスコーヒーの売り上げが高いが、それは昼間の覚醒が弱く、そのためではないか」と、冗談交じりで語る。

 実は、都市によって夜の景色の色合いも異なる。シアトルはアンバー系の色で、ソウルはブルー系の色なのだという。ソウルでは夜、自宅に帰っても色温度の高い青色の光が強いため、眠れないのではないかとHCLSは考えている。脳を活性化させるために青色光は好ましいが、夜遅くまで使用すると不眠の原因となる可能性がある。そのため、シアトルのように太陽光を浴びる機会が少ない地域、ソウルのように1日中青っぽい光に包まれた都市では、自然と調和した照明色を選ぶことが有用ではないかと考えている。