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 自動車用、医療機器用といった高度な安全性が求められる応用でのリコールリスクという、半導体業界にとっての新しい課題について考えるSCR大喜利。今回の回答者は、IHSテクノロジーの大山 聡氏である。

大山 聡(おおやま さとる)
IHSテクノロジー 主席アナリスト

1985年東京エレクトロン入社。1996年から2004年までABNアムロ証券、リーマンブラザーズ証券などで産業エレクトロニクス分野のアナリストを務めた後、富士通に転職、半導体部門の経営戦略に従事。2010年より現職で、二次電池をはじめとしたエレクトロニクス分野全般の調査・分析を担当。

【質問1】技術にかかわる部分、事業体制にかかわる部分で、半導体メーカーがリコールリスクに備えて見直すべき点はどこか?
【回答】リコールが発生した場合の対処方法について、可能な限り事前にドキュメント化しておくこと

【質問2】顧客との関係の側面で、リコールリスクに備えて見直すべき点はどこか?
【回答】事前にドキュメント化したリコール対処方法を開示しておくこと

【質問3】リコールリスクを、むしろ半導体メーカーの商機にした製品・サービスはできないか?
【回答】リコール対処方法に関するドキュメントを極力オープンにすることで、ユーザーや消費者の理解を得られるようにする

【質問1の回答】リコールが発生した場合の対処方法について、可能な限り事前にドキュメント化しておくこと

 当該デバイスのアプリケーションを限定しても、また注意事項をマニュアルに明記しても、リコールの発生リスクをゼロにすることはできない。このため、事前に想定し得る限りのリコール発生の可能性を列挙し、実際に発生した時に慌てずに対処できるよう準備しておくことが重要である。

 リコール発生によってメーカーは責任を追及され、ブランドにも傷がつくが、対処方法が後手後手に回ると、問題がより深刻化するのが常である。従って、技術面でも体制面でも、当該デバイスの完成に何らかの形で関わったメンバー全員が、リコール発生時に自分が対処すべきことを想定しておくことで、リコールによる被害・損害を最小限に食い止める努力が必要である。