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 前回はグローバル統合BOMの4つの改革コンセプト、すなわち、

[1]技術情報統合管理と需要変動対応力強化

[2]生産拠点の部品情報見える化

[3]グローバル調達基盤

[4]開発プロセスを支援する情報インフラの標準化

について、「[3]グローバル調達基盤」まで説明しました。続けて、「[4]開発プロセスを支援する情報インフラの標準化」について説明しましょう。

[4]開発プロセスを支援する情報インフラの標準化

 開発プロセスを支援する情報インフラの標準化は、定量的な効果を比較的示しやすい項目と言えます。図1は、複数事業部を有する製造業における開発プロセス、業務アプリケーション(CAD、プロジェクト管理システム、ドキュメント管理システムなどの業務処理を支援するアプリケーション)、そしてBOMシステムが階層的に構成されていることを示しています。情報インフラ(基盤)がBOMシステムであり、その上に業務アプリケーション層があり、さらにその上に開発プロセスが構築されている、というイメージです。

図1●開発プロセスを支援する情報インフラの標準化
図1●開発プロセスを支援する情報インフラの標準化
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 図1には3つの事業部が登場していますが、それぞれの事業特性を以下のように仮定しました。

A事業部:企画量産型の電気製品を開発・生産

B事業部:企画量産型の電気製品を開発・生産

C事業部:個別受注生産型の産業機械を開発・生産

 A事業部とB事業部は同じ開発・生産モデルです。それにもかかわらず、グローバル統合BOM導入以前は、それぞれ個別の開発プロセス、個別の業務アプリケーション、個別BOMシステムを利用して業務を遂行していました。仮にA事業部とB事業部が経営戦略で統合されることが決定したとしましょう。開発プロセスやそれを支援する情報インフラが異なっていると、人事組織上は統合されても、開発プロセスや業務アプリケーションを共通化して、業務の統合が完了するまでに長い時間を要します。つまり、組織上は1つの事業部になっても、開発プロセスやそれを支援する情報システムについては、しばらくの間ダブルスタンダードが続くということです。