国産パネル求める金融機関が多数派

 実は、GEグループがスポンサーに名を連ね、東洋エンジニアリングがEPCサービス企業、プロジェクトファイナンスの主幹事が三菱東京UFJ銀行という組み合わせは、前例がある。岡山県久米南町でパシフィコ・エナジー(東京都港区)が開発する「パシフィコ・エナジー久米南メガソーラー太陽光発電所」だ。

 ゴルフ場跡地を活用し、出力約32MWの太陽光パネルを設置する(図3)。2014年6月に起工式が開催され、すでに造成工事が始まっている。

図3 「パシフィコ・エナジー久米南メガソーラー太陽光発電所」の完成予想図(出典:パシィフィコ・エナジー)
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 同発電所のSPCである「パシフィコ・エナジー久米南合同会社」は、米国企業2社の出資で設立された。ジェマソン・グループとGEグループだ。ジェマンソン・グループは、発電事業から燃料販売、石油・ガス開発、商業プロジェクト開発など、エネルギー・不動産関連の複合企業だ。パシフィコ・エナジーも、ジェマソン・グループの一員である。

 米2社のSPCへの出資額のほか、110億円を三菱東京UFJ銀行と中国銀行によるプロジェクトファインナスを組成して調達した。初期投資を抑えるため、太陽光パネルに中国インリーグリーンエナジー製を採用した(図4)。

図4 「パシフィコ・エナジー久米南メガソーラー太陽光発電所」で採用する中国インリーグリーンエナジー製の太陽光パネル(出典:日経BP)
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 パシフィコ・エナジーの金當一臣社長は、「外国資本に海外製パネルということもあり、EPCサービス企業と、プロジェクトファイナンスを引き受けてくれる国内銀行が決まるまで、たいへん苦労した」と打ち明ける。パネルの選定では、国産を求めるEPCサービス企業や金融機関が多いのが実態という。

 GEとジェマンソン・グループが出資者だけに、やはりプロジェクトファイナンスも世界基準で進めた。国内の建設会社や銀行にはなかなか理解されず、最終的にEPCサービス企業は東洋エンジニアリング、プロジェクトファイナンスの組成では三菱東京UFJ銀行がリードした。「両社とも、海外でのプロジェクト開発の実績が豊富で、世界基準を理解してくれたのが大きかった」(金當社長)。