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 日経ものづくりでは、毎号、「数字で見る現場」というコラムで、独自のアンケート調査を実施しています。新年号となる2015年1月号では、「日本のものづくりならではの強みとは何か?」というテーマで皆様にお聞きしました。この回答を見ると、総じて現場に近いところに強みがあり、全体の方向性や戦略を決める、経営に近いところには強みを感じられない、という傾向が出ました。

 この調査は「日経ものづくりNEWS」読者を対象に実施し、3つまでの複数回答で調査したものです(回答数は376)。具体的には、[1]現場力(48.4%)や[2]広範な要素技術を生かした技術開発力(39.4%)、[3]低コスト/高品質を造り込む設計/製造能力(33.0%)が上位を占めました。そして、[4]チームワーク(29.3%)、[5]会社に貢献する従業員(23.1%) 、[6]あきらめない研究開発(18.6%)、[7]産業間の密接な連携(17.8%)、[8]総合力(17.0%)、[9]頼れるサプライヤー(15.2%)と続きました。ここまでが国内製造業の強みと見ることができるでしょう。

 一方、回答率が10%を下回る以下の項目は、総じて国内製造業の弱みと位置づけられます。具体的には、[10]ユニークな発想(7.4%)、[11]的確な経営戦略(4.3%)、[12]リーダーシップ(2.9%)、[13]経営哲学(2.9%)、[14]国際性(1.1%)と続きました。

 では、今回、何のために、このような「日本のものづくりの強み」をアンケート調査したのかと言いますと、ここにきて日本企業から続々と生み出されている革新的な製品の創出の背景を探るためでした。最近市場投入された革新的な製品の筆頭と言えるのは、トヨタ自動車が2014年12月15日に発売した世界初の量産型燃料電池車(FCV)「MIRAI」です。トヨタ自動車は、これまでFCVで課題となっていた耐久性と低温での始動性という課題を解決しました。10年前に1億円と言われていた車両価格を1/10以下に低減し、今後はさらなる大幅なコスト削減を目指すといいます。

 革新製品という意味では、先進性に強いこだわりを持つホンダも負けてはいません。製品分野こそ自動車ではありませんが、かねて開発を進めてきた小型ビジネスジェット機「HondaJet」の顧客への納入がいよいよ2015年から始まります。同機は、高性能エンジンを主翼の上に設置するという斬新な構造を採用することで、既存の小型ビジネスジェット機に比べてキャビンスペースを格段に広げ、加速性能も大幅に向上させました。

 今回ご紹介する2015年1月号の特集1では、MIRAIやHondaJetをはじめとする、日本企業が最近生み出した6つの革新製品について、その革新性の本質を紐解くとともに、冒頭で調査した「日本のものづくりの強み」がどのように影響しているのか、高田デスクを中心に編集部ほぼ総がかりでまとめました。

 もう1つご紹介したいのが、2014年11月末にドイツ・フランクフルトで開催された世界最大の金型展示会「EuroMold 2014」詳報です。この展示会は、主要な3Dプリンター・メーカーがこぞって製品や技術をアピールする場となっています。ここには、最先端の実機や活用の実態をこの目で見ようと、日本からも多くの来場者が足を運びました。展示から見えてきたのは、試作にとどまらず実製品の量産装置としての金属3Dプリンターの活用が進む欧州の姿です。欧州に出張した吉田デスクがEuroMold 2014の熱気を誌面を通じてお伝えします。どうぞご期待ください。