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国立高専の本科卒業生の就職状況。高い求人倍率を誇る。(高専機構のHPから)
国立高専の本科卒業生の就職状況。高い求人倍率を誇る。(高専機構のHPから)
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 「工学部系の大学に比べて圧倒的に実験・実習の時間が多く、大学院や企業から高い評価をもらっている」---。先日、国立の高等専門学校(高専)を束ねる「国立高等専門学校機構(高専機構)」の方とお会いしました。これはそのときに高専卒業生について伺った際に出てきた言葉です。単なる手前味噌ではありません。高専卒業生の求人倍率は15~20倍と極めて高いという実績がありますし、企業の方からも高専卒業生は優秀との声を聞きます(図)。実際、私の前職のメーカー時代も、高専卒および高専から大学院などを経て入社した方は現場作業でもデスクワークでも非常に優秀という印象でした。

 高専は中学卒業後の5年間(本科)に技術者教育を行う高等教育機関で、現在、国公立と私立を合わせて全国に57校あります。毎年100万人前後の中学卒業生のうち、その1%に当たる1万人前後が高専に進学しています。生徒数は本科で約5万4000人。さらに本科5年の後に、より高度な知識を習得するための専攻科(2年間)へ進学することも可能です(専攻科を卒業すると学士を取得できる)。「若いうちからエンジニアを志す目的意識を持った人材が集まっている」(高専機構理事の紀聖治氏)というように、産業界で即戦力となる人材を育てるための学校です。

 高専は学習指導要領に縛られないため、各学校で特色ある授業を展開していますが、共通しているのは、理論の習得だけでなく実験・実習を重視した柔軟で実践的な教育を行っているということです。卒業までの5年の間に高校生や大学1~2年生が学ぶような一般科目はもちろん、専門科目の高度な専門知識を身に付け、加えて溶接などの基礎技能や専門科目の実験・実習などの経験を積みます。実験・実習経験が豊富なので、企業に入っても工学系大学の新人に比べてすぐに役立つと評価されているのです。