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 電子デバイス事業における中国製スマートフォンの存在感が高まっている。シャープの液晶事業に象徴されるように、中国製スマホに採用されるかどうかが、業績を大きく左右するようになってきた。電子デバイス関連の読者の関心も高い。

アクセス記事ランキング(2/7~2/26)
デバイス
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12 【Mooreの法則なき後の世界】成長の主軸を失う唯一の業界の行方
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15 年配者が多かったSEMICON Japan、若者があふれていたSEMICON Korea
16 「5nmまでは根本的な困難ない」、Samsung社長がISSCCで基調講演
17 NEDO、次世代材料とものづくりの未来像を議論
18 米粒大の非接触コネクターでスマホを変える
19 全固体電池、10年飛び越し
20 「FinFETはもっと賢く、安く作れる」、UMCが14nm技術でアピール

 日経テクノロジーオンラインの電子デバイス系サイト、すなわち、「半導体デバイス」「半導体製造」「EDA・ソフトウエア」「アナログ」「電子部品」「デバイス」というテーマサイトで公開した全記事のうち、2015年2月7日~2月26日にアクセス数が多かった上位20の記事を右表にまとめた。第1位は、前期に続いて、中国製スマホの分解記事だった(前回のランキングを紹介した記事)。

 前期の1位は中国Gionee Communication Equipment(金立通信設備)社のスマホ「Gionee Elife S5.1」の分解記事、今期の1位は中国Xiaomi(シャオミ=小米科技)社のスマホ「Xiaomi Redmi Note 4G」の分解記事。いずれも、分解・分析・記事執筆したのは、フォーマルハウト・テクノ・ソリューションズ ディレクターの柏尾 南壮(かしお みなたけ)氏である。

1位は小米のハイエンドスマホ

 今回の1位の記事で分解したXiaomi Redmi Note 4Gの特徴は、一流の部品を使った高機能スマホでありながら、「これで儲けが出ているのか」と思えるほど安いことだ。ディスプレーは5.5型と大きい。LTEにも対応する。しかも、中国方式のTD-LTEと欧米方式のFD-LTE(日本も同じ)の両方だ。欧米方式の第3世代通信規格(WCDMA)と第2世代(GSM)も利用できる。

 価格は1199人民元(約192米ドル)。中国で一般に売れている500人民元前後の端末と比較すると高いが、性能や電子部品の構成を考えると衝撃的な価格だと、柏尾氏はコメントしている。

 ハイエンドモデルのスマホ販売価格は、原価の約3倍前後と言われる。これがミドルレンジやエントリーモデルになると販売価格と原価の差は縮小する。柏尾氏がRedmi Note 4Gについて簡単に原価計算したところ、端末を構成する主要部品だけで約120米ドルとなった。これにヘッドホン、充電器、USBケーブル、マニュアルのコスト、さらに特許関連支出や組み立て、流通コストなどを加えると、トータルの原価と販売価格は拮抗すると同氏は見る。「Xiaomi社はこの製品からほとんど利益を上げていないのではないだろうか」と、同氏は推測する。

 おそらく、LTEもNFCも付いていないが「iPhoneに似ていてカッコいい」というだけで1999人民元(約320米ドル)の高額にもかかわらず売れまくっている「Mi 4」で利益を確保し、Redmi Note 4Gの利益の低さを補っているのだろうと、柏尾氏は見ている。