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 2015年1月に米国で開催されたデトロイトモーターショー。大手自動車メーカー各社がさまざまな新型車やコンセプトカーを華々しく発表する中、大きな注目を集めたのがベンチャー企業の米Local Motors社でした。同社は、炭素繊維強化樹脂(CFRP)製のボディをまとった電気自動車(EV)「Strati」を出展。このCFRP製ボディを大型3Dプリンターで造形したのです。

 この3Dプリンターで造った自動車、いわゆる“3Dプリンテッドカー”の製造拠点は、米国テネシー州のノックスビルにあります。Local Motors社の共同開発パートナーである米Oak Ridge国立研究所(ORNL)内の「Manufacturing Demonstration Facility(MDF)」には、3Dプリンターや工作機械があり、ここで3Dプリンテッドカーが造られています。今回、日経ものづくりはこの拠点を取材することに成功しました。Local Motors社は本社を米国アリゾナ州フェニックスに構えており、これまでも日本のメディアなどでこの本社内を取材した例はあります。ただし、本社には3Dプリンターはなく、同社の3DプリンテッドカーはもっぱらノックスビルのMDFで造られています。そして、このノックスビルのMDFの拠点の内部を詳しく報道したのは、少なくとも日本のメディアではおそらく今回が初めてではないでしょうか。取材の結果は、今回ご紹介する日経ものづくりの2015年3月号の特集1「世界のスゴい工場」で詳しくお読みいただけます。

 「世界のスゴい工場」と謳う以上、米国の工場だけでは読者の方々に満足してはいただけないでしょう。そこで、今回、欧州でもとっておきの工場を取材しました。イタリア・ミラノ市の郊外Cameriにある、世界最大級の金属3Dプリンターの量産工場です。具体的には、航空機用部品などを生産するイタリアAvio Aero社が展開する、最大60台のAdditive Manufacturing(AM:付加製造)造形装置を設置できるCameri工場になります。同社は、航空機エンジンの低圧タービンなどに使われるTi-Al製の部品をAMで造形できる技術を持つ稀有な企業です。「軽量の造形物を造る条件に独自のノウハウを持つ」(同社)とするCameri工場の内部を詳しく取材しました。

 もちろん、これらだけではありません。日本にもスゴい工場はいくつもあります。今回の特集1では、8種類のエンジンを混流生産できる加工ラインを備えたホンダの小川工場や、これまでのタブーを破り精密加工工場に窓を設置したYKKの工機工場、そして、セル生産にロボットを導入することで、変種変量生産でも90%以上の稼働率を達成している三菱電機の可児工場の3つの工場についても、そのスゴさの本質を詳しく解説しました。

 世界の工場を取り上げる大掛かりな特集1となったため、ほぼ編集部総出で記事を作成しました。近岡デスク(総論とホンダ・小川工場を担当)、木崎編集委員(Local Motors社の工場を担当)、高田デスク(三菱電機・可児工場を担当)、吉田デスク(Avio社のCameri工場を担当)、中山デスク(YKKの工機工場を担当)という布陣を組みました。

 もう1つご紹介したい記事も、世界を強く意識した特集です。具体的には、特集2「ものづくりドイツの底力・生産編」です。山崎デスクがドイツに飛び、BMW社、Volkswagen社、Siemens社などを徹底取材。今号は生産に絞って、最先端の動きに迫りました。特集1ともども、どうぞご期待ください。