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 個人的に印象に残っているのが、「“宇宙技術”で無呼吸症候群イノベーションを」でした。何を隠そう、私も数年前に睡眠時無呼吸症候群と診断され、自宅でCPAP(Continuous Positive Airway Pressure)を使い続けているからです。「無呼吸症候群」というキーワード自体はよく知られていますから、それと宇宙技術という意外な組み合わせに反応した読者の方も多かったかも知れません。

 最近は、新規事業として航空宇宙関連に注目しているものづくり企業が増え、既存の大手企業も同分野での事業規模拡大を図っています(関連記事)。ホンダの「HondaJet」や三菱航空機の「MRJ」といった国産航空機の開発がそれぞれ佳境を迎え、宇宙航空研究開発機構(JAXA)では次世代エンジンや低騒音技術の研究も進みます(関連記事)。宇宙分野でも「はやぶさ2」が注目を集めた他、着々と打ち上げ成功の実績を積み上げる「H2Aロケット」の次世代型ロケットの開発も今後、本格化していくでしょう。

 このように前途有望な航空宇宙分野を見るとき、多くの場合、既存の他に分野で培ってきた技術を航空宇宙分野どう応用できるかという視点になりがちです。これに対して、冒頭の記事では航空宇宙分野の技術を他の分野(医療分野)に適用した事例を紹介している点が新鮮でした。航空宇宙分野で培った最先端の技術を人の生活で生かしていくという方向性は今後も増えていきそうです。

 記事の中で坂根氏がおっしゃっている通り、CPAPの課題は持ち運びや装着感にあります。これは私も実感していたことでした。このような課題、つまりそれを解決したいというニーズにまずは着目し、そこをスタート点として自社の技術や製品開発力を適用していったセブンドリーマーズラボラトリーズの取り組み方にも、他のものづくり企業も学ぶ点が多いと思います。

 さて、この記事のタイトルを見たとき、最初に想像したのは無重力状態を活用するのかな、ということでした。無呼吸症候群(閉塞性睡眠時無呼吸症候群)では、睡眠中に筋肉が弛緩して舌根部などが重力で下がり気道がふさがってしまいます。もし、無重力状態だったら気道がふさがることはなくなるのかなあ、と思ったわけです。実際には全然違いましたが…。誰もが求める快適な睡眠の実現には、まだまだビジネスチャンスがありそうです。