助平心(すけべごころ)は誰にもある、と思う。「ない!」と言い切る人もいるだろうが、私の心の内には、この助平心が常駐していて、案外、仲良く付き合っているのである。多分、多くの人は私と同じように助平心があるのではなかろうか。

 元々、助平心の意味は、“好き”が変化したもので、色欲や執着心など、自分がもっといい思いをしたいという気持ちのことである。イヤラシイ気持ちもあり、どちらかと言うとあまり良くない意味の言葉かもしれない。

 ところが、開発をしていると、この助平心と戦ったり、時には、味方にしたりしなければいけないこともある。まして、助平心は誰にもある(ここでは断定させてもらう(笑))のだから、ここはひとつ整理をして、開発に活かす方がよいではないかと、私は思うのである。こいつとの付き合い方が、大事なことなのだ。

 まずは、私の助平心はどのようなものか、それを言わないといけない。他人のことを云々(うんぬん)言う前に、自分から口を切るのがよいだろう。

 正直に言うと、私の助平心の一番は儲け話である。分かりやすい事例で言えば、株のことである。かなり際どい話だが、私は潔白なのでこうして書くことができるのだ。

 例えば、クライアントが上場企業である場合、開発が進んでそろそろプレスリリースしようという時に、私の心は助平心で一杯になる。いま株を買っておけば儲かるぞと、猛烈に助平心が暴れ出すのである。

 もちろん、これをやってしまったら、私はインサイダー取引で御用となってしまうが、このような事はよくある話でもある。

 それはそうだ。開発というのはほとんどが内密に進めるものであるから、情報が外に出ることはない。だから、これは行けると先回りして株を買えば、発表と同時に株価は上がり、大儲けすることが簡単にできるのだ。