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 2015年2月、愛知県刈谷市で「とうほく・北海道自動車関連展示商談会」なる催しが開催されました(関連記事4)。刈谷市といえばデンソーやアイシン精機などが本社を構える地。東北や北海道の企業80社余りが集結して自動車関係者にアピールしました。この中に、自動車市場への新規参入を目指す企業の姿が幾つかありました。

 とうほく・北海道自動車関連展示商談会の出展企業だけでなく、今、東北には自動車市場への参入を目指す地場メーカーがたくさんいます。彼らの視線の先にあるのはトヨタ自動車です。同社は東日本大震災の発生後、東北を「第3の国内生産拠点」と位置付け、2012年7月には小型車の開発・製造を担うトヨタ自動車東日本を発足。東北の部品メーカーの発掘と育成を強化し、現地調達率を高める方針を示したのでした。

 こうした方針を受けて、東北の部品メーカーは「トヨタに売り込め」と目を輝かせたのでした。ですが、そう簡単にトヨタから仕事をもらえるはずはありません。

 「清水(きよみず)の舞台から3回も飛び降りてるんですけど、毎回死んじゃってますね…。現実は厳しいです」

 ある東北の部品メーカーの社長は、冗談交じりにこう漏らします。同社は電子部品の製造を主業とする、数十人の従業員を抱える中小企業。トヨタ系のサプライヤーに自社部品を提案するも、けんもほろろの状態のようです。話がかみ合わない要因の一つは、コストへの認識の違いです。