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山口大大学院技術経営研究科の教授と研究推進機構の知的財産センターの副センター長を兼務する木村友久氏(撮影:著者)
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 国立大学法人山口大学は、平成25年(2013年)4月の新学期から8つの全学部の1年生約2000人全員に、知的財産分野の入門科目を必修科目(1単位)として教え始めた。

 この知的財産科目の必修化については、大手新聞などのメディアが報道し、話題をかなり集めた。日本の大学で、特許や著作権などの知的財産の基礎教育を必修科目として全学部の学生全員に教えることは、初めての試みだったからだ。

 翌年の平成26年(2014年)4月からは、1年生時に知的財産の基礎を学んだ各学部生(2年生から4年生まで)向けに、各学部に適した知的財産の“展開科目”を選択科目(2単位)として教え始めた。山口大での全学部での知的財産教育をさらに“進化”させたのである。

 その展開科目の授業の中身は「ものづくりと知的財産」「コンテンツ産業と知的財産」「知的財産情報の分析と活用」と専門性を高めたものになっている。大学を卒業し、企業の従業員や行政の公務員などに就職した時に、例えば他の国内・国外の組織(企業や大学、TLO=技術移転機関など)が持つ特許の権利をライセンス導入して利用する、あるいは自分が所属する組織が権利化した特許を他の組織に技術移転するなどのビジネス活動が、現在では当たり前になっているからだ。

 その知的財産の基礎教育を授業科目として開発し、その授業科目の教え方や進め方などを整備するなどの“実行部隊長”を務めているのは、山口大大学院技術経営研究科の教授であり、大学研究推進機構の知的財産センターの副センター長も兼務する木村友久氏である。同知的財産センターは山口大の産学連携活動を担う組織の1つである。


 木村教授は「全学部で知的財産教育を始めて、知的財産教育は学生が能動的に学ぶ“アクティブラーニング”を身につけるのに適した“素材”であり、かつ戦略的な考え方を学ぶ“素材”として適していることを、実施してみて強く感じた」という。

 木村友久教授・副センター長に、知的財産教育の実施態勢を築いた経緯などを聞いた。