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 「マレーシアまで往復、350シンガポールドル!?」。これは、日経Automotiveの連載企画「アジアントレンド」の取材で、今年2月中旬に自動運転車の取材でシンガポールに滞在したときの筆者の悲鳴だ。

図1 シンガポールの自動運転実験車
シンガポールでは自動運転車によるカーシェアリングの実現を目指して研究や実証実験が行われている。
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 シンガポールのホテルでコンシェルジュに「明日の昼頃、イスカンダルまで行きたいのでタクシーを手配して欲しい」と頼んだ。すると、タクシー会社らしきところに電話して、なにやらメモして「往復で350シンガポールドル(S$)になります」と、言うではないか。1S$=87円換算で3万450円にもなる。「これはおかしい。ボッタくりか?」。シンガポールは言わずと知れた物価高の国。しかも、そこそこ値の張るホテルに宿泊していたとはいえ、これはないのでは・・・。

 イスカンダルは、シンガポールの北部国境を超えたマレーシア側のジョホール州に広がる新興開発地域。最新のスマートシティー技術を取り入れた未来都市を目指して建設中だ。明日はその開発総責任者へのインタビューの約束があるのだ。先方からは、ホテルでタクシーを頼めば簡単に来られるよと連絡してきたのだが。

 シンガポールの市街からイスカンダルまでは直線距離で30kmほど。シンガポール・チャンギ国際空港までの距離と大差ない。この2日前、チャンギ国際空港から乗ったタクシーは、2割増の深夜料金を含めて43S$(約3700円)だった。それを考えれば、市街からイスカンダルまで片道50S$前後、往復でも100S$前後だろう。イミグレーション(出入国管理所)通過の割増し料金を取られたとしても、150S$以下のはず。その2倍以上の350S$というのだから、このコンセルジュ信用できない。

 「高過ぎる」とこちらが言うと、「マレーシア側のタクシーが来るのだから、コストがかかる」とのニタリ顔で言い訳をする。これではらちが明かない。コンシェルジュにはタクシーの手配を断り、ホテルの部屋に戻って、ネットでシンガポール・マレーシア間の交通を調べていたら、「シンガポール~ジョホール・タクシーサービス」なるものを見つけた。