ヒップポイント標準化に注目
今回の発表で目新しかったのは、「ヒップ高の標準化による居住室内部品のモジュール化」である。
この図の左側にある「操作姿勢」「座る姿勢」「身体負担」「乗降性」「視認性」「運動感受性」という6個の観点からヒップ高に応じた運転者の最適姿勢を割り出し、次にヒップ高を右側に示すように幾つかの段階に分け、共通のヒップ高ごとに車種セグメントを超えてグルーピングする。これによって、ヒップ高に応じてシート骨格構造、シフトレバー、ペダルセット、ステアリング構造、インスツルメントパネル構造といった居住室内の部品をモジュール化して共用化する考えである。この考えは、私が2011年に出版した書籍『実践 モジュラーデザイン』で既に紹介した内容と一致している。