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今、FMEAを学ぶ日本メーカーの技術者が増えていると語る國井氏
今、FMEAを学ぶ日本メーカーの技術者が増えていると語る國井氏
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──どうして、こんな事態になっているのでしょうか。

國井氏:FMEAを使っている会社は「形骸化」という言葉をよく使います。若者言葉で言えば「やりゃあいいんだろう」。

──今、教えていただいたように、シンプルに教えていただいたからかもしれませんが、そんなに難しくはないですよね。

國井氏:簡単です。

──過去のトラブルをきちんと表にして、過去に経験していないトラブルを想像する議論のたたき台にすればいい。

國井氏:それは、私が推奨しているFMEAです。

──日本企業が使っているFMEAは、こうした書き方ではないのですか。

國井氏:もっと複雑なFMEAを使っているんです。さらに言えば、指導者が「べき論」で教えていく。ここは何々を書くべきだ、この欄はこうじゃなくて、こういうふうに書くべきだ、と。日本の英語の授業とよく似ている。文法から入って、間違えると注意される。「isじゃなくてwasだよ」などと怒られたりして。なぜ、怒られる必要があるの? しかも、「I want to~」のはずが、米国では「I wanna~」。結果、ほとんどの人が英語をしゃべれない。本来はシンプルで使いやすいFMEAがあるのに、日本の英語の授業のように教えているから、現場の若い技術者が逃げちゃって、「やればいいんだろう」となっちゃうわけ。おまけに、複雑なFMEAが登場して日本はぐちゃぐちゃになっている。

──他に方法はないんですか、FMEA以外に。

國井氏:いい質問ですね。他に道具はないんです。

──そうすると、FMEAが形骸化して、やめたという人たちは、使わない7割側に入ってしまった。しかも、やれば50点取れる3割の方も、未経験のトラブルを想像できない。

國井氏:世の中の合格点というのは70点です。だから、あと20点足りない。この20点が今、先のエアバッグやゴキブリ(注:即席麺への混入トラブル)として問題になっているわけ。