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自社に適したソリューションがない!

 最近、筆者の所属企業が主催したPLMセミナーに参加された方から、以下のような質問を受けた。

「いろんなPLMベンダーから、ITソリューションの紹介を受けているが、自社に適したソリューションを見つけることができない。自社のような業種の場合、どのように、開発プロセス改革を進めればいいのか?」

 質問された方に業種と製品特性を聞くと、自動車や電気業界の部品メーカーであることが多い。PLMベンダーのプレゼンテーションの内容についてさらにヒアリングすると、

●3D-CADの干渉チェックによる、2D設計では抽出できなかった設計不具合の発見事例

●部品手配の正確性を向上するための、BOM管理ソリューション

●製品のモジュール化による、製品バリエーションの多様化と、部品種類の削減の同時実現

 といった内容だった。プレゼンテーションを聞いたメンバーの反応は、次のようなものだったという。

●自社製品は、部品点数が少ないので、3D-CADの干渉チェック機能を使っても、効果はあまり出ないのではないか

●BOMをPDMで管理しても、部品点数が少ないので、Excelのような表計算ツールでBOMを作成するのと何が違うのか、よく分からない

●モジュール化といっても、自社の製品自体がモジュールなので、自社には適用できないのではないか。

 要するに「うーん、ちょっと違うなあ…」「自社に適したソリューションがない」といった反応であり、それを受けた担当者が冒頭の質問をすることになったようだ。

 「なるほど」と思ったが、筆者にも思い当るふしがある。PLMベンダーやコンサルティング会社が提案する開発プロセス効率化のためのソリューション(3D-CADやPLMなど)は、自動車メーカーや大手電機メーカーで適用され、培われてきたものが多い。それらを、もっと小規模な企業に“大は小を兼ねる”的な発想で適用しようとするものだが、複雑な製品に適用できたソリューションなら部品点数が少ない製品にも容易に適用でき、同様の効果を得られる、というのはいささか安易な考え方だったようだ。

図1●セットメーカーと部品メーカーの製品例
図1●セットメーカーと部品メーカーの製品例
プロジェクター(左)とそれを構成するランプ(右)の例
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 製品開発を効率化するための課題やソリューションは、業種や製品特性が異なれば、そのままでは当てはまらないことがある。そこで、冒頭の質問をモチーフとして部品メーカーの開発プロセス改革に着目し、プロセス上の課題や改革テーマについて考察していきたいと思う。