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 今回は番外編です。前回は無線インターネット(3G/LTE)の話題にからめて「iPhoneの衝撃とスマートフォンによるインターネットの変貌」を話題に出しましたが、iPhoneはスマートフォンとして世界初でもなければ唯一でもありません。iPhoneのライバルといえばAndroidが有名ですが、今回は知られざる(?)「iPhone/Android以外」のスマートフォン製品についてのおはなしです。

Palm Treo(2002-2008)

 「スマートフォン」という製品が成立する以前、携帯電話機とパソコンの中間製品として「PDA(Personal Digital Assistants)」と呼ばれる製品群がありました。数あるPDAのうちアメリカで大ヒットしたのが1996年にPalm社から発売された「Palm Pilot」です。Pilotはあえてモノクロ液晶を採用、完全な手描き認識ではなくグラフィティー(Graffiti)と呼ばれる簡略化した文字認識機能を持つなど、機能を絞ることで乾電池駆動の小型軽量製品にまとめたことが成功の秘訣でした。

 ユーザーからはPalm Pilotの機能を携帯電話機と融合することが望まれていましたが、それが実現したのはだいぶ後の2002年に発売された「Treo 600」でした。Treoはもともと Handspring社の製品でこれをPalmが買収したのですが、そもそもHandspring自体がPalmからのスピンオフだったというややこしい経緯があります(そのPalm自身もU.S Robotics、3Comと何度も身売りを繰り返し、最後は後述するようにHPに買収されています)。

 Treoは当初PalmOSで動作していましたが、2005年からはMicrosoft Windows Mobileで動作するモデルも加わりました。Treoは「スマートフォン」という製品の先駆者としてそれなり評価され後述する「BlackBerry」と競いましたが、高価だったこともあって一般消費者向けというよりビジネスマン向け製品という色合いが強いものでした。そして2007年にAppleがiPhoneを発表するとTreoの人気は急速に落ち、2008年に発売されたTreo Proをもって製品シリーズが終息します。しかし、Palmの話はそれで終わったわけではなかったのでした。