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 読者の皆様、大変ご無沙汰しております。この3年半ほど別部署におりましたが、再びこのコラムに帰って参りました。

 「エンジニアにはやるべきことはまだまだ山ほどあり、画期的な技術や製品を生み出せれば世界を変えることもできる。チャンスは大きく広がっている」。私はこのコラムの最後の執筆となった2011年12月にこう書きました(コラムへのリンク)。

 あれから数年が経った今、製造業界を見渡すと、一時の低迷期を脱して輝きを再び取り戻したメーカーがある一方で、現在も苦戦を強いられているメーカーもあります。こうした状況ではありますが、技術者が取り組むべきことはまだたくさんあり、活躍できる場は今なお多いという私の見方は変わっていません。

 期待を寄せている分野の一つがロボットです。ロボットは今、「第3次ブーム」と言われています。過去を振り返ると、例えば2000年前後にはソニーのペットロボット「AIBO」やホンダの2足歩行ロボット「ASIMO」、2005年には愛知万博でトヨタ自動車が公開したトランペットを吹くロボットなどが注目を集めました。

 そして今回のブーム。政府は2014年9月に「ロボット革命実現会議」を立ち上げ、日本がリードしている産業用ロボット以外に、介護・医療用ロボットやドローンといった新しい領域にも踏み込み、世界市場を切り開く成長産業にロボット分野を育成していくことを掲げました。

 ロボットで盛り上がりを見せているのは、日本だけではありません。日本と同じく次なる産業のけん引役としてロボットが注目され、関連技術の開発などが各国で加速しています。米国ではロボット事業を立ち上げる新たな企業がいくつも登場し、ロボットへの応用を視野に入れた人工知能の研究開発も活発化。欧州では第4次産業革命を推進するために、ITとロボットを活用する取り組みが進んでいます。中国もロボットを工場に導入することで製造業の強化を図ろうとしています。

 今回のブームについて、従来からロボット事業に携わってきた人たちの中には「またか」という冷めた見方がありますが、「今度こそ」という声も多く聞きます。実際、少子高齢化や労働力不足などが顕在化する日本には、課題解決のためにロボットを活用できそうな場が多く存在します。