――センサー情報処理アルゴリズムを活用する上でのキーポイントを教えてください。
菅沼氏 まず、センサーには必ず誤差が含まれていることを認識する必要があります。この誤差をいかに小さくすることができるかがキーポイントとなります。一方、センサーに含まれる誤差の多くには、偶然誤差など単純には減らすことができない誤差要因がたくさん含まれております。このようなセンサーデータから信頼性のある情報を抽出するためには統計的なセンサーの性質を理解し、時系列的な情報処理を行う必要があります。このような時系列的な情報処理アルゴリズムを本セミナーで習得することで,センサー情報処理を行うために必要なキーテクノロジーを取得できます。
――本セミナーは、どのような方々に参加いただきたいですか?
菅沼氏 金沢大学では、大学としては日本初となる市街地での自動運転自動車の公道走行実験を開始しました。この公道走行実験は、一般の自動車や歩行者などが行き交う通常の交通環境下において、信号機の認識・交差点の右左折などを含めて自動運転を行うという、国内でもまだ実施例のほとんどない取り組みとなります。本セミナーでは、この自動運転実験の概要についても説明予定です。自動運転に必要なセンサー情報処理やそのアルゴリズムについて知りたい方はもちろんのこと、自動運転技術全体について興味のある方にもぜひご参加いただければと思います。
――本セミナーを受講することで、受講者はどのようなスキルを身に付けることができるのか、ご紹介ください。
菅沼氏 自動運転に必要なセンサー情報処理、自動運転自動車の開発動向などについて習得することが可能です。